1六日町温泉 中央温泉
六日町温泉で掛け流しの湯に行こうと思い、市街地にある中央温泉に行った。小さな共同湯で男女の入り口が別にある。中に入ると中央に番台があり、入浴料を払う。
小さな脱衣場と浴室があるだけの施設で、小さいながら赤い御影石の浴槽と床で、白御影石の壁になっており、立派な造りであった。
湯は六日町7号、12号、13号の混合泉で47.6度の総計843mgのものであった。龍言と同じ分析表であった。透明、無味、無臭ながら加温、循環なしの掛け流しで使われており良い。しかし集中管理なのか、匂いや味覚がなく新鮮味がやや欠けると思われた。
2梨の木平温泉 ホテルグリーンプラザ上越
雪が強くなり、吹雪の様相を呈してきた。上越国際スキー場の温泉に行く。大きなシャトーのようなホテルがあり、ここで温泉が使われている。巨大なホテルでゴシック様式の三角屋根の高層ホテルである。
地下にある浴室に行くのに長い廊下をかなりの距離を歩いて行く。数棟に分かれて建ち、634室というたくさんの部屋があるので広い。湯は47.8度の土類食塩泉(NaCa-Cl)で総計1444mgの比較的薄い食塩泉である。
大きな内湯や露天風呂は循環されているが、露天にあるひのき風呂だけが源泉掛け流しであった。透明微褐色、渋エグ味、湯の香あり、少臭素臭と観察した。成分総量の割りに味覚や色などに存在感のある湯で良い温泉である。匂いもある。
特に一人用の小さなひのき風呂に掛け流されているので新鮮で身体に気泡が付いた。大きなホテルでも小さな源泉風呂を造ることによって温泉の評価は高くなった。良いことである。
3大沢山温泉 大沢館
雪は降り続きチェーンを巻いて、大沢山の斜面を登って行った。深い雪の中に以前訪問した大沢館があった。ここの建築が素晴らしい、強く記憶に残っているのは本館に入る前に独立してある門である。寺院のような立派な門構えで、和風木造の宿である。新築ながら風格のある造りで再訪した。内装は白木を生かした造りでぴかぴかに磨かれ清潔な宿である。内湯と露天風呂が離れてあり、着替えて両方入ってみた。
内湯は一面のガラス張りで、開放的である。露天風呂のような造りである。天井の高い湯小屋で丸太の梁が見える立派な造りである。石組の浴槽で地蔵様が奉られている。
露天風呂も同じような丸太の梁が見える天井のない造りである。御影石の浴槽に木枠の造りである。開放的で晴れていれば一望に周囲の景観が見えるであろう。
部屋も格天井のものがあったりして費用をかけて立派に造られている。湯は27.2度の重曹食塩泉(Na―Cl,HCO3)で総計1465mgのものである。温度は低いがつるつるする触感の良い湯である。重曹分を36%含有しCO3も12mg入っているためである。オーバーフローを採りながら循環している。透明、少エグ味、無臭と記録した。気に入ったので次回は泊まりで訪問したい温泉宿であった。
8千葉高原村温泉
猿ヶ京温泉の上流にある温泉。千葉県の施設であるが、その他の県に住んでいる人も利用できる。温泉仲間の会合で宿泊した。ここの温泉は日帰り不可なので宿泊しないと入浴できない。市民ロッジという施設で和室の客室がある。他に青少年自然の家と林間キャンプ場もある。市民ロッジはコンクリートの公民館のような造りの建築で温泉情緒はない。
しかしここの湯は素晴らしい。本格的な硫黄泉で白濁し硫黄臭がぷんぷんである。25.5度の含硫黄石膏泉で総計1533mgである。しかしH2Sを14.4mg含有し立派な硫黄泉になっている。
別の分析表ではHS 10.7mg H2S 0.6mgのものもあった。湯量が毎分91リットルと少なめなので少加水され加熱し掛け流しで使われている。加熱掛け流しが良い結果となっている。
緑白濁、石膏渋味+たまご味、硫黄臭である。色は7色に変化するという。HSの湯は緑色透明から白濁まで変るのでその時々で色が変るのであろう。御影石の内湯が一つのみで湯は適度に掛け流しされている。良い温泉である。
PHは8.9で酸味はない。石膏泉の渋い苦味がある。できれば加水無しで加熱掛け流しにして欲しいと思った。この湯は見事な硫黄泉で、下流の猿ヶ京温泉と上流の川古温泉ともに透明な温泉で硫黄分はわずかなのにここの湯脈は突然変異で濃い硫黄泉に当たったのか、不思議なものである。
1越後某温泉 企業専用共同湯
雪の降り積もる新潟に行った。越後湯沢から車で移動し、以前から課題であった某企業温泉に入浴した。ここは特殊な施設で会社の2階に1つの浴室があり無料で開放されている。靴を玄関で脱いで一般の民家の風呂場に行くような施設である。
浴室はガラス張りの内湯なので露天風呂のようである。石貼りの内湯が1つだけあり、男女交代で利用する。63.8度の食塩泉で総計1971mgである。湧出量が毎分1063リットルと分析表に記載されている。大湯量である。熱い湯なので浴槽では掛け流しながら水も入れて冷ましていた。
しかし新鮮な湯で多目の泡付きが見られた。身体の産毛に気泡が良く付着するので、取り去る時につるつる感があり素晴らしい。少し時間が経つと身体が気泡で白くなり泡付き温泉の本領発揮である。色はなく透明であるが、分析表ではHS<0.1ながら微たまご味と微硫黄臭があり良い温泉である。食塩泉のためメインは少塩味である。2グラム弱ながら塩味の感触は結構多い。
また庭先に消雪用にジョウロで湯を流しており、ここが一番硫黄臭がした。ほんの近くの地元民のためにだけあるので、インターネットでの 公開はしないで欲しいとのことで、このまま秘湯として存在してもらいたい温泉である。
2越後温泉 湯元天領
湯元天領は小さな地元専用の共同湯である。20回の回数券を買って名前を書いて管理人に渡す方式である。一般人には利用できないか、3千円の回数券を買うしかない。
小さな湯小屋で男湯は内湯と露天風呂がある。女湯は内湯だけらしい。タイル貼りの内湯とコンクリートの露天風呂でともに掛け流しである。分析表を見ると毎分61リットルである。しかし全量掛け流しされているのであろう。浴槽から溢れる湯が渦をなして排水されていた。
42.3度でも全量掛け流しが良いのか、まったくヌルくなく、適温である。素晴らしい使い方であった。総計1103mgの食塩泉で鉄分のために浴槽は真っ茶色に染まっている。透明ささ濁り、エグ塩味、香ばしい金気臭で成分以上の存在感のある湯であった。ここも新鮮な湯のためにわずかながら泡付きがあり良い温泉である。鉄分は0.8mgながら濁りが出ており加工していない源泉は良いものである。
3島新田温泉 金城の里
六日町の手前に温泉施設が出来たので行ってみた。大きなゴミ焼却施設の隣にあり、その廃熱を使った温泉かなあと思ったが、立派な天然温泉で39.5度のアルカリ性単純温泉であった。総計262mgの清澄な湯で毎分354リットルも湧出している。平屋の新しい小さな温泉センターである。
加温掛け流しで良い使い方である。透明、微たまご味、無臭で弱いつるつるもあった。御影石の縁にタイルの浴槽で内湯が一つのみである。簡素な施設であった。ここも湯口付近にじっとしていると少しながら泡付きがあり。今回の新潟温泉めぐりは最初から3連続泡付きの温泉で良かった。
4六日町温泉 龍言
立派な民家を移築して豪壮な門構えの高級宿の龍言に久しぶりに訪問した。質実剛健な民家の造りで、黒く塗られた和風木造旅館である。エントランスは天井の高い吹き抜け空間になっている。
隣に待ち合いロビーのような一室がありその襖に墨書された字が雰囲気が良い。広い敷地に枝葉状に平屋の客室が並ぶ離れのような造りの建築群である。客室も広く立派な旅館である。広い庭は大きな池があり、半分は凍っていた。
浴室は大きな岩組み露天風呂と内湯の2ヶ所があり湯が豪快に入れられている。しかし循環されており、残念であった。47.6度のアルカリ性単純温泉で総計843mgのものであった。透明、無味、無臭でわずかな殺菌臭が感知できた。改修されているのか、以前来た時より新しく感じた。