東京の黒湯と高山の炭酸泉、名古屋の温泉など
1弘城温泉 SPA和
都内の黒湯の温泉の中でも良い使い方で泉質もかなり濃い温泉である。17.8度の食塩重曹泉(Na-HCO3,Cl)で毎分200リットルの湧出量である。
内湯が加熱掛け流しで露天風呂は循環である。水風呂が掛け流しで使われている。総計1486mgで腐植質が124mgと多めである。黒褐色で透明度は4センチほどであった。
2 久松温泉
久松温泉に久しぶりに行った。池上駅の近くである。ここの温泉は規定泉で重曹とメタ珪酸によって規定されている。16.8度の鉱泉で総計が950mgなので重曹泉や食塩泉に入らないのである。
しかし源泉のままでは存在感があり黒色濃い(5センチ)少エグ味、無臭(循環でわら臭)以前より黒さが濃いような気がした。有機物は57.8mgである。またつるつる感もあり良い源泉である。
3 ヌーランドさがみ湯
蒲田温泉の近くにある大きな温泉センター。銭湯のほかに食事処も付いている。内湯の一つと露天風呂が温泉である。循環が残念である。カランだけでも自在にしてほしい温泉である。
源泉のポテンシャルは高く、総計2283mgで17.5度、毎分182リットルの湧出量である。純重曹泉で腐植質(有機物)が215mgと多量に入っている。黒色(6センチ)えぐ味、循環わら臭であった。
4 某マンション温泉
大田区の巨大なマンションに付属している温泉。入居者しか利用できないが、特別の許可で入浴した。源泉は黒い食塩泉で珍しい。
総計27400mgの強食塩泉で40度、黒褐色で透明度は30センチ、塩味、少臭素+少アンモニア臭である。循環、殺菌が残念である。
分析表には淡黄色、塩味、鉱物油臭、ガス発泡、ガス湧出ありと特別な記述が目立った。PH7.3で毎分100リットルの湧出量である。
分析表では特記成分にFe(鉄)が12.2mg NH4が109.4mg Br 64.5mg I 30.8mgなどである。大深度掘削の温泉としては黒味が強く珍しい。
近くのよこやまユーランドや平和島温泉などは薄い褐色なのであるが。ここは黒いのが珍しい。
5 荒城温泉
高山から新穂高寄りの丹生川に温泉が湧出した。この温泉が特別に個性的であるというので新幹線日帰りで行って来た。
1つの温泉でレンタカー代も含めると3万円を越すのは最高に高価な温泉とも言えるであろう。
高山郊外の丘陵地帯で小さな木造平屋の施設がある。分析表の数値は強力で二酸化炭素―土類重曹泉(CO2-NaCa―HCO3)である。炭酸の含有量は1158mgと立派である。
総計4744mgの源泉で温度は25.5度加温して掛け流しで使われている。
カルシウムと遊離二酸化炭素が融合して早速、浴槽の縁や洗い場は析出物で覆われていた。年々巨大な析出物となるであろう。
湯は茶褐色、炭酸えぐ味、炭酸臭で源泉は微硫黄臭も感知できた。
味覚ははっきりとした炭酸味があり、湯口からは炭酸の刺激的な匂いがしている。なかなかインパクトのある温泉でこのまま加熱掛け流しを守ってもらいたい温泉のひとつである。
6 一宮温泉 グランドビラ
ラブホテルの温泉、別棟形式の一軒宿方式のホテルである。最高に高い温泉に行ったついでにさらに散財した。満室で園内をぐるぐる廻るが空いていない、少し経って和室のかなり高価な部屋が空いた。
エイヤと入室した。これも温泉雑誌やコラムなどの報酬があってできることである。分析表があり湯は29.9度のCaNa-Cl(塩化土類泉)というナトリウムよりもカルシウムのほうが多い温泉であった。
熱海や伊豆山などで散見できる源泉である。総計8798mgでちょうどダシスープのような味覚である、しかしカルシウムが多いので苦いのが不味い。
透明、塩苦味、無臭という熱海温泉に来たような気分になった。加温された湯が自在に使える方式で、まず湯を溜めた。ポリバスの2人用くらいの大きさである。Feが1.1mg含有されているが特に源泉の色は無かった。