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関東
2012/07/29 中部 関東 

東京の黒湯と高山の炭酸泉、名古屋の温泉など

1弘城温泉 SPA和

都内の黒湯の温泉の中でも良い使い方で泉質もかなり濃い温泉である。17.8度の食塩重曹泉(Na-HCO3,Cl)で毎分200リットルの湧出量である。



内湯が加熱掛け流しで露天風呂は循環である。水風呂が掛け流しで使われている。総計1486mgで腐植質が124mgと多めである。黒褐色で透明度は4センチほどであった。



2      久松温泉

久松温泉に久しぶりに行った。池上駅の近くである。ここの温泉は規定泉で重曹とメタ珪酸によって規定されている。16.8度の鉱泉で総計が950mgなので重曹泉や食塩泉に入らないのである。



しかし源泉のままでは存在感があり黒色濃い(5センチ)少エグ味、無臭(循環でわら臭)以前より黒さが濃いような気がした。有機物は57.8mgである。またつるつる感もあり良い源泉である。



3      ヌーランドさがみ湯

蒲田温泉の近くにある大きな温泉センター。銭湯のほかに食事処も付いている。内湯の一つと露天風呂が温泉である。循環が残念である。カランだけでも自在にしてほしい温泉である。



源泉のポテンシャルは高く、総計2283mgで17.5度、毎分182リットルの湧出量である。純重曹泉で腐植質(有機物)が215mgと多量に入っている。黒色(6センチ)えぐ味、循環わら臭であった。



4      某マンション温泉

大田区の巨大なマンションに付属している温泉。入居者しか利用できないが、特別の許可で入浴した。源泉は黒い食塩泉で珍しい。



総計27400mgの強食塩泉で40度、黒褐色で透明度は30センチ、塩味、少臭素+少アンモニア臭である。循環、殺菌が残念である。



分析表には淡黄色、塩味、鉱物油臭、ガス発泡、ガス湧出ありと特別な記述が目立った。PH7.3で毎分100リットルの湧出量である。



分析表では特記成分にFe(鉄)が12.2mg NH4が109.4mg Br 64.5mg I 30.8mgなどである。大深度掘削の温泉としては黒味が強く珍しい。



近くのよこやまユーランドや平和島温泉などは薄い褐色なのであるが。ここは黒いのが珍しい。



5      荒城温泉

高山から新穂高寄りの丹生川に温泉が湧出した。この温泉が特別に個性的であるというので新幹線日帰りで行って来た。



1つの温泉でレンタカー代も含めると3万円を越すのは最高に高価な温泉とも言えるであろう。



高山郊外の丘陵地帯で小さな木造平屋の施設がある。分析表の数値は強力で二酸化炭素―土類重曹泉(CO2-NaCa―HCO3)である。炭酸の含有量は1158mgと立派である。



総計4744mgの源泉で温度は25.5度加温して掛け流しで使われている。



カルシウムと遊離二酸化炭素が融合して早速、浴槽の縁や洗い場は析出物で覆われていた。年々巨大な析出物となるであろう。



湯は茶褐色、炭酸えぐ味、炭酸臭で源泉は微硫黄臭も感知できた。



味覚ははっきりとした炭酸味があり、湯口からは炭酸の刺激的な匂いがしている。なかなかインパクトのある温泉でこのまま加熱掛け流しを守ってもらいたい温泉のひとつである。





6      一宮温泉 グランドビラ

ラブホテルの温泉、別棟形式の一軒宿方式のホテルである。最高に高い温泉に行ったついでにさらに散財した。満室で園内をぐるぐる廻るが空いていない、少し経って和室のかなり高価な部屋が空いた。



エイヤと入室した。これも温泉雑誌やコラムなどの報酬があってできることである。分析表があり湯は29.9度のCaNa-Cl(塩化土類泉)というナトリウムよりもカルシウムのほうが多い温泉であった。



熱海や伊豆山などで散見できる源泉である。総計8798mgでちょうどダシスープのような味覚である、しかしカルシウムが多いので苦いのが不味い。



透明、塩苦味、無臭という熱海温泉に来たような気分になった。加温された湯が自在に使える方式で、まず湯を溜めた。ポリバスの2人用くらいの大きさである。Feが1.1mg含有されているが特に源泉の色は無かった。

 

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2012/07/16 中部 関東 

渋温泉と養老温泉 

1角間温泉 越後屋

角間温泉は長野県に2ヵ所あり、一つは上田に近い山際で、褐色の炭酸泉が湧出している。もう一つは渋、湯田中温泉郷の中にあり、志賀高原に続く渓流の右側の山の中腹にある。



立派な造りで野沢温泉の大湯を小さくしたような繊細な造りの共同湯の大湯を中心として越後屋、ようだ屋、高島屋、和泉屋などが小さな温泉街を形成している。



風情の浴槽温泉地でどの宿も木造で温泉地全体で文化財に指定したいような温泉である。大湯の前にようだ屋と越後屋があり木造3階建ての古い造りで貴重な建築である。



桁や垂木の出た建築で細かい装飾のある外観である。玄関を入ると大きな木の階段と、装飾の凝ったガラス戸で仕切られた空間である。浴槽はモザイクタイルの造りの浴室が2つと木の浴槽が1つの3箇所でどこも適当に貸切り使用できる。



73.2度の弱食塩泉で総計1542mgである。自噴掛け流しで動力を使っていないのが良い。透明、少エグ味、無臭の奇麗な湯であった。



2渋温泉 臨仙閣

渋温泉で立派な宿といえば金具屋や旧本陣のつばた屋や大湯前の湯本屋などがあるが、以前は御簾を掛け下げた立派な建築の臨仙閣も代表であった。



しかし臨仙閣は廃業し、あまりにも立派な建築のみが残った。ここに入らなかったのを惜しんでいたが、この度渋温泉で温泉音楽祭りを行い、その会場に臨仙閣が選ばれ、関係者は泊まれると聞いて喜んで参加した。40分ほどの講演会である。



しかしここの離れの浴槽にも入れるすばらしい機会であった。各部屋も見学できて3階の角部屋などは立派な格天井で素晴らしい建築であった。



廊下は城郭風の白壁造りで凝っている。浴室は母屋の隣に立派な浴室棟が建っており、野沢温泉のさか屋のような湯屋造りの浴室であった。天井の高い浴室に太い柱である。岩の露出した岩風呂浴槽があった。

 

湯は63.4度のNaCa-Cl.SO4で総計1083mgとほとんど単純泉に近いものであった。しかし湯の個性はしっかりと分かり透明、少薬味、香ばしい香りあり。と記録した。



3渋温泉 大湯

渋温泉の9ヶ所の共同湯のうち個性的な湯で記憶に強いのが大湯である。久しぶりに訪問してみた。金具屋の前にある大湯は半地下のような造りで、木枠の浴槽が1つである。中で2つに板で仕切っている。



59.6度のNaCa-SO4,Clで総計1263mgであるが鉄分を4.2mg含有し金気臭と薄褐色になっている。PHも4.5で弱酸性である。



この湯は熟成すると赤くなるが新鮮なときは薄緑白濁で渋味があり、金気臭であった。まさに渋温泉の名前の通り味覚が渋い。過去に入り比べたときにはここと金具屋の鎌倉風呂と浪漫風呂の3ヶ所が特に渋いと思った。

 

 

1      養老温泉 滝見苑

養老温泉は千葉の山中にある温泉で、過去にホテル岩風呂で入浴したが、このたび廃業し少し離れた滝見苑に入浴した。しかしここの湯はハズレで総計588mgの規定泉で透明、無味、無臭、循環であった。



メタ珪酸の63.7mgと重曹での規定で養老温泉特有のすべすべした黒湯でなく、失敗であった。内湯と、2つの露天風呂があった。



2      養老温泉 喜代元

ホテル岩風呂の前にある、老舗旅館と思われるのがこの喜代元である。なんと黒湯が敷地の道路側に自噴していて触れることができた。湯は薄褐色でたまご味があり硫黄分を含有していることが分かった。



つるつるする良い源泉で素晴らしい。浴室は内湯が1つだけで循環が残念であったが黒湯であり触感もつるつるした良い湯である。



総計2710mgの重曹食塩泉で黒褐色(40センチ)塩エグ味、少わら臭のつるつるした湯であった。とろろ芋と鮎の塩焼きとうなぎの蒲焼の付いた食事をした。

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2012/07/15 関東 

草津ほか群馬の温泉9か所

1草津温泉 草津館

草津温泉の湯畑に面して位置している老舗旅館。白旗の湯の裏にある。小さな木造3階建ての宿で外観は白い壁で新しい造りで山本館や益成屋のように凝ってはいない。湯畑を眺める部屋でよかった。



この宿は草津の代表的源泉の白旗の湯と敷地内に湧出する若の湯源泉の2つを持っている。1階の玄関を入るとロビーの先に中庭がありその直下で若の湯源泉が湧出しているのが見える。



そのまま浴室に流れ込み新鮮そのものである。浴室は2つの浴槽があり白濁しているのが白旗源泉の浴槽で透明なのが若の湯源泉である。透明、酸味、硫黄臭ありの草津一般の湯であった。泉質としては酸性含硫黄食塩明礬泉(H、S、Al-SO4、Cl)である。小さな良い宿で次回からここにも泊まりたいと思った。



 

2六合温泉 バーデ六合

尻焼温泉の引き湯で高台に建っている。医療施設と一緒になった温泉。プールもある。近代的なコンクリートの施設で1階に内湯の浴槽がひとつのみである。掛け流しで利用されている。



源泉は56度の食塩芒硝石膏泉(CaNa-SO4.Cl)で総計は1490mgである。清澄な湯で透明、無味、無臭である。プールも源泉掛け流しとのことである。



3京塚温泉 喜久とうふ店の露天風呂

変り種の温泉で近くのとうふ店で料金を支払い鍵を借りるという方式の温泉。浴槽は離れてあり、車で川に沿って下ってゆく。男女別の露天風呂があり、仮設プレハブの内湯もあるがこちらは地元専用である。内湯の風情がよかった。



湯はCaNaーSO4,Cl泉で源泉は花敷温泉となっている。湯量豊富でドバドバに掛け流しされている。湯は透明、少エグ味微たまご味、少硫黄臭あり(香ばしい匂い)である。



露天風呂は大きな浴槽が一つで、前面に崖があり絶景の位置である。変り種の温泉としても、泉質も良いしなかなか良い温泉であった。



4湯の平温泉 松泉閣

湯の平温泉は以前、数回訪問して最初の単行本の丸秘湯112選にも載せた温泉である。以前は珍しい正苦味泉であったがこの度分析表をみるとNaCa-SO4、CL泉(食塩石膏芒硝泉)であった。



71.2度の温泉で露天風呂の脇に今でも源泉が健在で湯気が出ていた。ここは川の対岸に車を止め歩いてアプローチする。途中に川を吊り橋で渡る。青い川がいつ来ても美しい。この度は川の半分が凍りつき白くなっていた。内湯は奇麗な新築のタイル風呂で弱く掛け流しになっている。



透明、少苦味、油臭とゴム臭の混ざったような香りであった。ここは源泉近くの川沿いにも温泉の湧出があると言うことで探したら、川の一部黒くなっているところが温泉が湧出していた。早速石をどけて尻浴が出来るほどに掘って入浴した。



しかし熱い湯が湧出して尻はかなり熱い、川の水を入れて適温にするが、足元湧出の源泉は尻が強烈に熱くなる。面白い体験であった。湯は完全に鉱泥で黒く濁っていた。湯の油臭も多く存在感のあるものであった。



露天風呂は男風呂に1つ、女湯に2つの浴槽があり湯量豊富に掛け流しされており、油臭がはっきりとわかり良い温泉であった。



 

5林温泉 かたくりの湯共同湯

川原湯の近くにダム開発の代償で掘られた温泉が4ヵ所ある。どれも木造の共同湯の造りでポリバスが同じ造りである。この林温泉は中でも泉質が良く、濃厚な土類食塩泉でNaCa-Clである。総計3160mgであるが味と匂いが強く存在感は大きい。



透明、塩エグ味、油臭多し、である。掛け流しであるが源泉が熱いのでパイプで一部垂れ流して、一部を浴槽に入れている。分析表に拠るとHSが0.93mg入っているが油臭はするが硫黄臭は感じられなかった。簡素な共同湯の造りでポリバスが一つのシンプルな温泉である。



 

6川原畑温泉 岩陰の湯共同湯

林温泉と同じく共同湯の造りにポリバスの温泉でやはり源泉が熱いのでパイプで半分以上垂れ流して一部を使っている。



芒硝石膏泉(CaNa-SO4)で総計1190mgの清澄な湯で個性は少ない、透明、少石膏味、無臭であった。林温泉より新しく以前私が訪問した時は、黒いゴムホースで源泉だけ流れていた。この度は共同湯が出来ていた。



7横壁温泉 白岩の湯共同湯

横壁温泉は以前訪問したが、この度場所が変わり新規に建て直されていた。地元専用化になっており、施錠であった。しかしちょうどおばあちゃんが来たので見学させていただいた。



切妻の湯小屋で左右に男女別になっている、浴槽はポリバスである。NaCa―Cl,SO4で透明、無味、無臭の個性は少なかった。



8四万温泉 積善館 山荘泊

四万の積善館は国指定の文化財になっていて、元禄風呂、渡りの橋、本館、山荘などが指定されている。今回は再度、山荘に宿泊してゆっくりと積善の湯を楽しもうと思った。



山荘では一人だったので鬱金の3の部屋で小さいながら角部屋風になっており凝った障子の造りもあった。四万はこの新湯地区では食塩泉でNaCa-Cl,SO4泉となっており含芒硝石膏食塩泉となっている。



奥の日向見では硫酸塩泉である。元禄の湯がやはり素晴らしい、御影石の5つの浴槽に2つの蒸し風呂がある。足元から湯を入れ続ける掛け流しである。



温い場合はカランをひねると熱い湯が出てくる仕組みである。総計2110mgの源泉で73.2度と62.9度の分析表があった。山荘には家族湯が2つありそれぞれ2つの浴槽の付いた小さな浴室であった。



山荘の外観の写真を撮りに四万グランドホテルの階段から望遠で撮った。木々に覆われていてなかなか良い写真が撮れない。部屋はお客が退出してから各室を見学したが、それぞれに障子の絵や幾何学模様の意匠が違い楽しめた。湯は透明、微塩味、石膏臭のもので仄かな個性はある湯であった。





9日向見温泉 中生館

四万温泉に足元湧出源泉浴槽があるというので行ってみた。それは日向見の一番奥にある中生館の川沿い露天風呂で岩の割れ目から熱い湯が少量、湧出していた。



 

冬季間は温いので夏に主に使われている。しかし足元湧出なので36度ほどであるが湯が溜まっていた。NaCa-SO4泉の48.2度で総計1130mgの清澄な湯である。透明、少エグ味、湯の香ありと成分総量は少ないがそれなりに存在感はある。



足元湧出の浴槽は川のすぐ横にあり、宿の露天風呂から階段を下り、橋を渡ってゆく。浴槽の半分くらいしか湯が溜まっていなく温度も低かったが足元湧出温泉という貴重な浴槽で夏に再訪したい。



10某温泉 源泉湧出地

上信越自動車道のさるICの近くににある某温泉という鉱泉宿がある。以前入浴したことがあるが、その源泉井戸に入浴できるとあって行ってみた。



以前入浴したのは内湯で加水していたが、総計は5.7グラムの食塩泉である。源泉は透明、塩味たまご味、少硫黄臭であった。HS2~3mgであろうと推測した。



含硫黄食塩泉であろう。温度はなんと6度でそこに冬のさなかに入浴するので足が冷えてしびれる。洞窟のような源泉池で腰までの深さがある。そこにかがんで入浴した。



 

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2012/07/14 九州 関東 

埼玉の温泉センター4か所と北九州1か所

埼玉センター4ヶ所

1 早稲田温泉 めぐみの湯  85

埼玉県でも東寄りにある三郷市に温泉が湧出した。常磐自動車道と外環自動車道の交差する地点に三郷ジャンクションがあるが、その近くの温泉である。武蔵野線三郷駅の近くである。住宅街の中に四角い鉄骨造ALCの外壁の温泉センターである。



湧出量が多く毎分300リットルあり、内湯2ヶ所、露天風呂2ヶ所ともに源泉掛け流しで利用されている。



湯の色が濃い茶褐色の強食塩泉である。見た目は有馬温泉のような源泉である。強い塩味と弱い金気臭がある。45.4度の強食塩泉で総計24440mgである。成分量の割りに塩辛さが強かった。



塩分のほかに土類金属のマグネシウム338mg、カルシウム491mgを含有しているため苦味が加わっていて塩辛いのかもしれない。赤褐色の色は透明度10センチで鉄分の8.3mgが良く残っている源泉であった。入浴料が1300円と高くお客は少なくガラガラであった。



2 上尾温泉 花咲の湯  80

岩槻インターチェンジで降りて国道16号線に沿って上尾市に入ると新しい温泉センターが出来ていた。アメリカのショッピングモールのような外観の建築で内装はアジアンテイストとも言える、やや中華風になっていた。



38.5度の食塩泉で総計6114mgの低調性の源泉である。露天風呂のみ温泉を利用しており四角い東屋の付いた石風呂が掛け流し浴槽である。そこから流れ出る下湯は循環である。掛け流し浴槽は一つである。



ほかにつぼ湯2ヶ所や寝湯は循環である。源泉の個性ははっきりと残っており良い。褐色濁り、塩甘味、かつおぶし臭であった。



透明度は15センチほどで鉄分の2.3mgがよく残っている。下湯は循環されて褐色透明になっていた。源泉浴槽は新鮮で良いと思った。



3 羽生温泉 華の湯 75

東北自動車道の羽生インターチェンジで降りて羽生温泉 華の湯に行った。東武伊勢崎線羽生駅の近くでホテルルートインに併設されているスーパー銭湯である。



44度の食塩重曹泉(Na-HCO3、Cl)が毎分460リットルも湧出し、内湯のヒノキ風呂と露天風呂の2ヶ所で掛け流しで使われている。



総計1426mgの単純温泉をやや超えた湯であるが良く個性を残しており黄緑色透明(緑茶色)、少エグ味、薬品臭+少硫黄臭であった。内湯は大きな浴槽で桧の枠である。露天風呂の岩風呂の2ヶ所も源泉浴槽であった。



弱いつるつる感もあり最近の温泉センターはかなり湯の使い方が良くなったと思う。浴槽内部で循環殺菌していると思われ源泉を追加するタイプである。浴槽の縁から湯が溢れているのでオーバーフローは多い。

 

4 深谷温泉 花湯の森 70

羽生から埼玉県を横断して花園インターチェンジに近い深谷温泉に行く。和風の民家のような入口で天井の高い玄関は黒い梁が交差していて、まさに囲炉裏のある民家のように造られている。



廊下は濃いべっ甲色に塗られたもので雰囲気は良い。土壁の意匠や細い格子を使った建具も田舎屋のイメージである。



温泉は26.5度の食塩泉で総計7025mgである。しかし浴槽では加水されているのか半分くらいにしか感じない。掛け流しと謳っているが殺菌、循環で少量の源泉を追加しているだけである。大きな内湯1つと庭園風に大きな石で造り込まれた立派な露天風呂が温泉であるが加水、循環で温泉自体の評価は上がらない。



しかし建築や造園の評価はしたい。露天風呂につながる庭園は池や滝が見える。良く造りこまれている。湯は透明、少塩エグ味、無臭で浴槽では殺菌臭があった。4630温泉地に数が増えた。



北九州  輝泉 くさみ温泉  60

北九州に社員旅行があって、みんなで入浴した温泉。海上にある新北九州空港から国道10号線に入ったところに位置する。くさみ温泉は朽網と書く。難読地名であろう。地下960メートルから25.8度の温泉が湧出している。総計29914mgの強食塩泉で毎分64リットルの湧出量である。



鉄分を22.8mg含有し正式名は含弱放射能Fe―NaCaMg-Clである。特記成分はFeの22.8mg Brの94mgである。透明、強い塩辛い味、カルキ臭であった。



大きな内湯と円形の露天風呂があるが、どちらも加温、循環、殺菌である。除鉄もしている。建築は民家のような入母屋の屋根に唐破風の入口で板壁が雰囲気がある。しかし湯の使い方が駄目で残念である。

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2012/07/06 関東 

プリンスパークタワーと埼玉の温泉センター6か所

1ザ、プリンス パークタワー温泉  70

都内の東京タワー近くに昔から東京プリンスホテルがあるが、その並びに超高層のザ・プリンスパークタワーがオープンした。芝の増上寺の隣で都心にもこんなに緑があったのかと驚く良い敷地である。



ここに温泉が掘削され会員制のスパ・フィットネスが造られた。100万円の会員料と年会費50万円のコースと300万円の会員料と37万の年会費のコースがあるが、近隣の裕福な人に限られるだろう。その温泉には会員とビジターが入浴できるが8400円の利用料である。



しかしザ・プリンス、パークタワーに宿泊した人は2000円で入浴できる。都心にありながら秘湯の一つである。しかし宿泊は安いプランがあり、泊まれば2000円で入浴できるのである。ジムやプールマッサージルームなども併設されている施設で、温泉は内湯が一つである。大きな内湯浴槽があるだけの簡素なものであった。白い壁の浴室でハイサイドライトのある空間であった。外の景色は見えない。



温泉は1600メートルの掘削で34.3度の強食塩泉が湧出している。加温、循環、殺菌ながら少量のオーバーフローを採っている使い方であった。湯口は源泉で浴槽内で循環、加熱をしていると思われる。湯は総計19460mgの食塩泉で紅茶色透明、塩味、少アンモニア臭と殺菌臭が混ざったものであった。色が美しく、泉質は平和島クアハウスに似たものである。特記成分はアンモニウムイオン(NH4)の102mg や臭素イオン(Br)の60.6mgであった。



2戸田温泉 七福の湯   75

東京に接した戸田市にある温泉センター。2階建てで広い敷地に前面に駐車場のある一般的な温泉センターである。和風のエントランスで竹が植わっており雰囲気を出している。湯は39.4度の食塩泉で毎分423リットルもの湧出量がある。総計7031mgで等張性の温泉である。



温泉は内湯にあつ湯、ぬる湯の浴槽があり、露天風呂に掛け流し風呂とそこから流れる下の湯がある。温泉のつぼ湯もある。掛け流し風呂以外は加温、循環である。掛け流し浴槽は良い。赤褐色紅茶色で塩甘味、アンモニア臭素臭がある。源泉の殺菌が残念である。





 

3むさしの温泉 彩ゆ記   85

所沢の郊外にある温泉センター。新座の野比止温泉の近くである。新築の現代建築でシャープな外観である。内装も暗くフットライトを使った演出で雰囲気はバーのようである。温泉は露天風呂で使われており和と命名された浴槽はヌル湯で循環なしである。



掛け流し浴槽は極と命名され加温のみである。内湯は白湯で露天風呂が温泉である。熱(あつ湯)独(木湯)夢(寝湯)も温泉であるが循環、殺菌である。極の掛け流し浴槽はよかった。つるつるの感触で泡付きもあり殺菌、循環はなしである。和(ぬる湯)に流れ込んでいる。



薄褐色透明、少エグ味、少硫黄臭があった。1200メートルの掘削で31.6度のアルカリ性単純泉が毎分300リットル湧出している。総計591mgである。硫黄臭もあり泡付きとあいまって良い温泉であった。



4宮沢湖温泉 喜楽里  90

飯能の郊外にある日帰り温泉センター。宮沢湖を眺められる高台にあり景観は良い温泉である。黒い柱の和風民芸調の造りである。温泉は1500メートル掘削のアルカリ性単純泉で毎分67リットルという少量の湧出である。そのため露天風呂のみに温泉が利用されている。



この湯が良かった。色が変り種で灰色の泥湯のようだ、源泉掛け流し風呂とそこから流れる展望風呂があった。浴槽の造りがよく考えられており、深く胸のあたりの深さである。そのため周囲の景観を塀で隠すことなく見せている、眼下に宮沢湖の湖面が見え、奥に秩父の山並みが見える。美しい景観が塀で隠すことなく見えている。



浴槽のオーバーフローは湖側の縁より流れ出ており湯と景色の隔てが無い。湯の上に景色が見える趣向である。湯はアルカリ性単純泉の32.4度で加熱掛け流しである。総計825mgと少ないが色と匂い、つるつる感で存在感は大きい。重曹系でCO3が63.4mg含有量されており、つるつるやや強めの良い感触であった。



源泉掛け流し風呂では泥色(透明度5センチ)、土の味、香ばしい香りであった。その下の展望風呂では少し茶色になった泥色(グレー)で、エグ味+少渋味、殺菌臭であった。湧出直後のノッチタンクで入浴しているような新鮮さがあり、濾過していない泥色の湯は感動的であった。湧出量が少なくても良い使い方で温泉はこれほどの存在感を示すのである。素晴らしい温泉であった。



5蔵の湯温泉 鶴ヶ島店  70

蔵の湯は東松山店と鶴ヶ島店で温泉を利用している。黒と白の蔵造りの建築である。36.1度の土類弱食塩泉(NaCa-Cl)で総計2359mgのものである。



看板の表示ではつぼ湯が掛け流しということだったが循環で露天洞窟風呂も循環であった。内湯に源泉浴槽がありヌル湯になっている。ここは加温、殺菌ながら掛け流しであった。湯の個性は少なく透明、弱塩エグ味、無臭のものであった。



6おがわ温泉 花和楽の湯   65

小川町にある日帰り温泉施設、和風の板壁の建築が並んで建っており風情は良い。古い民家の造りで、瓦屋根が美しい施設である。湯はアルカリ性単純泉で毎分100リットルの湧出量である。総計188mgの極めて清澄なものである。



PHが10.1と高い。特記成分はOHイオンの1.7mgとHSイオンの1.0mgである。透明、甘味、殺菌臭の湯で掛け流しはなく循環ばかりであった。源泉を流している湯口は微硫黄臭がした。CO3が35.6mgと多く42.5%にもなるがPHが高いため貼り付くようなツルツル感でとろみは無かった。



露天風呂は白金の湯と称され3ヵ所に信長、秀吉、家康の湯と名づけられている。内湯は金の湯である。小さくても良いので掛け流し浴槽を造ると良いと思われた。入浴料も1350円とやや高価で温泉の良い使い方を期待したい。



 

7行田湯本温泉 茂美の湯  75

行田の郊外にある大きなホテル付属の温泉施設。行田は古代蓮物語温泉にも行ったが掛け流し浴槽のヌル湯があって良かった。この茂美の湯は毎分660リットルと大量の湧出量を誇り、内湯、露天風呂2ヵ所ともに掛け流しを謳っている。



ビルの奥に平屋の浴室棟がある。41.4度の食塩重曹泉(Na-HCO3、Cl)で総計1310mgである。湯量が多く内湯と露天風呂の桧風呂、大きな古代蓮の湯、3連のつぼ風呂などすべて掛け流しであった。



浴槽の縁からどんどん湯が溢れ掛け流しは一目でわかる。薄褐色透明、少エグ味、湯口香ばしい香りがあった。しかし直感であるが、新鮮味が感じられず不思議であった。



 

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