日光湯元温泉ほか4か所
1日光湯元温泉 温泉寺
日光の紅葉を見ながら久しぶりに湯元温泉に行った。以前は「はるにれの湯」に入浴したり「湯本旅館」に泊まったりしたことがある。
紅葉のいろは坂を登り中禅寺湖のほとりを走り、戦場ヶ原を過ぎてゆく、日光は風向明媚である。湯の湖のほとりに湯本温泉がある。15軒ほどの宿がある温泉地である。温泉寺の脇には源泉地帯があり、源泉小屋があちこちに建っており、中を覗くと湯が湧出しているのが見える。
しかしこの自然湧出源泉を使っているのはスパビレッジカマヤと板屋、おおるりの3軒だけである。ほかの宿は奥日光開発株式会社のボーリング湧出泉を使っている。この温泉寺でもその供給会社の源泉である。
ボーリング泉は71.4度と高温で遊離硫化水素を多量に含み白濁している温泉である。さて温泉寺は砂利道の奥にあり本堂の左側に温泉施設がある。日帰り入浴ができる。木造の平屋で木の浴槽が1つだけのシンプルな温泉である。床も木で作られ共同湯の風呂に近い。
掛け流しで利用されている。湯は71.4度の含硫黄CaNa-SO4、HCO3で総計1240mgのものである。PHは6.5で中性に近い。特記成分はHSの10.8mg、S2O3の0.6mg H2Sの38.5mgである。総硫黄は49mgほどである。湯の感触は白濁(30センチ)少炭酸味、硫黄臭と記録した。
2日光湯元温泉 スパビレッジカマヤ
日光湯元の源泉地帯に行くと、源泉の上に小屋が掛けてありそれぞれ何旅館のものか書いてある。湧出量の多い源泉でスパビレッジカマヤというのがあったので入浴しにいった。ペンションのような新しい洋風の宿である。自噴源泉をつかっている。
分析表には響1.2号と書かれている源泉である。毎分30リットルの湧出量で59.2度、総計1516mgの温泉である。含硫黄NaCa-SO4、HCO3、ClでPH6.6 特記成分はHS 6.7mg S2O3 2.1mg H2S 19.2mgとボーリング泉より硫黄分は少ない。
丸太の内湯と石組み露天風呂がある。ともに少量掛け流しにされており露天風呂のほうは量が少ないのでヌル湯になっていた。露天風呂からの紅葉が美しい。この湯は透明薄緑色で白濁していない。新鮮なためであろう。白い湯の華が浮遊している。少甘味、少硫黄臭と記録した。自噴泉は白濁せずに底に薄く硫黄分が沈殿する程度であった。薄く緑色になりまだ白濁する前だと観察した。
3日光湯元温泉 板屋
日光湯元温泉では老舗の板屋は新築の和風宿になっている。自噴源泉と奥日光開発3.4号泉の混合であった。分析表はボーリング泉のもので77度の 総計1503mgでHS 9.0mg H2S 40.6mgというものであった。
タイルの内湯と庭園風石張り露天風呂がある。緑白濁し、たまご味、硫黄臭ありと観察した。硫黄分はここが多く感じた。
自噴源泉と混合してしまっているのは残念であるが緑白濁の緑色が自噴源泉のものであろうか?古い宿は木造3階の立派なものであり、写真が飾ってあった。現在は一般的コンクリート建築の和風宿である。
4塩原パルコ温泉 某個人別荘
塩原の千本松牧場の近くにある別荘地に温泉が引かれている。新築の別荘に泊まらせていただいた。伊豆石の浴槽に掛け流しで使われている。この温泉はあくまで個人宅の別荘なので一般の人は入浴できません。
62度の単純温泉で総計940mg PH8.7である。この湯が良い湯でつるつるで深緑褐色透明、少エグ味、微油臭であった。近くのあかつきの湯や千本松温泉に類似しているが、つるつる感が良い。やや強めの感触であった。