1 はげの湯温泉 旅館山翠 (再訪) 宿泊
16種の浴槽あり、廻るだけでもたいへん
自噴独自源泉の湯の個性は少ない
夕暮れになる前の黄昏時にはげの湯に到着し、ゆけむりに包まれたはげの湯集落が遠望できた。いつ来ても興奮する景色である。道の両側から白い湯煙が出ており、奥の高台は噴気で真っ白である。壮観であった。
和風2階建ての瀟洒な宿の旅館山翠に宿泊した。浴室は宿の続きで奥にあるのと、坂道を登って宿の上の台地の2箇所にある。上の浴室群が数多くの浴槽があり全部数えると16箇所にもなり、一つ一つ入浴するだけでもたいへんである。
また高温の噴気による天然蒸気浴室もありこの地帯が大温熱地帯であることがわかる。湯は噴気造成ではなく、自噴源泉である。宿に泊まっているとゆけむりに囲まれて情緒がある。
上の浴室に行く坂道にも数ヶ所噴気があり、コンクリートが亀裂になっている。凄い地熱である。総計2840mgの食塩泉でS2O3 0.3 HS 0.1と硫黄分は少ない。
湯は透明、無味、無臭で個性は少ないが圧倒的な湯量で、数多くの浴槽が掛け流しで利用されている。旅館横の内湯と露天風呂は一般的であるが、坂道を登った上は大きな休み処が付き、家族風呂のように浴室が連立している。
また一番上にある大きな露天風呂は大石積みで男女混浴になっている。周囲の山々を眺められる景観の良い露天風呂であった。
2 はげの湯温泉 わいた山荘 (再訪)
樽露天風呂と畳敷き内湯は自噴源泉 透明 個性少なし
岩風呂と竹林の湯、離れの湯は青色透明と青白濁
噴気造成泉が青色で塩味、噴気臭ですばらしい。
朝一番でわいた山荘に訪問した。実はここに泊まる予定であったが。満室であった。青い温泉があり別府と湯布院の一部以外に明確に青い湯はここだけであろう。また近くの豊礼の湯も青い。
この宿は木造の瀟洒な宿で離れもあり、風雅な趣を持っている。そのため人気なのか2週間以上前に予約したが一杯であった。湯は2種類あり自噴源泉はおとなしい透明、少苦味、無臭のものであるが、噴気造成泉のほうが青くなり、塩薬味で噴気臭の個性的な源泉である。
直径2mほどの大きな露天樽風呂と畳敷きの内湯は透明なほうの自噴の湯であった。青い色の風呂は玄関隣の岩風呂と斜面の上にある竹林の湯と離れの貸切り風呂の3箇所であった。
3種類とも色の濃さが違い、岩風呂は薄青色透明で奇麗に底が見えていた。一番好きな状況である。
竹林の湯は青が濃くなりほぼ白濁して青白濁の色になっていた.離れの貸切り風呂は青が一番濃く、見事に青色が表現されている状況であった。いずれも違った状況で楽しい温泉体験となった。
3守護神温泉
離れの家族湯 15棟 透明、無味、微硫黄臭 大掛け流し
45度の単純泉
守護神温泉ははげの湯の下に新しく出来た温泉。山川温泉に通じる農免道路の脇から細い道で沢を下ってゆく。5分ほどで新しい離れの和風平屋造りの棟が15軒ほどある家族湯に到着した。
瓦屋根で黄土色の土壁造りの一軒家の離れが瀟洒に建っている。天狗松裕花のような貸切り利用の離れ施設である。独自源泉掛け流しである。1回づつ湯を入れ替える方式で、大量の湯が洪水のように流れ出てあっという間に浴槽一杯に溜まった。
いろいろな意匠の浴槽があるが、豪快な切石造りの浴槽に入浴した。45度の単純泉で大湯量で掛け流しされる。湯の個性は少ないが、新鮮なだけに匂いが残り良い湯であった。透明、無味、微硫黄臭であった。
※これらの写真・文章の版権所有者は郡司勇です。無断でコピーしたり転載したりすると法律で罰せられます。
1 天ヶ瀬温泉 川沿い露天風呂 (再訪)
6箇所の共同湯を見るが一番白濁していた湯 シャレー水光園露天風呂
前の四角い露天風呂 硫黄臭あり 薄白濁、たまご味、硫黄臭多目
天ヶ瀬温泉には4.5回行っているが川沿いの露天風呂めぐりを必ずしてしまう魅力を持っている。川沿いには数多くの露天風呂群があり、全部廻ると時間が多大に掛かってしまう、そのためいろいろ見学して一番良さそうな温泉に入ろうと思い廻ってみた。まず川の中にあって一番大きなシャレー水光園の露天風呂である。プールのような広さの露天風呂で広々している。
透明な湯で硫黄臭も少ない、しかしその横の堤防で高くなったところのブルーシートで覆われた露天風呂が一番硫黄分が良く出ていたので入浴した。タイル貼りの四角い浴槽で水量の多い川が眺められ美しい背景である。単純硫黄泉と思われ、薄白濁、たまご味、硫黄臭多目と観察した。
水光園の露天風呂側の川岸にはさらに露天風呂があり、少し上流に以前に入浴した薬師湯、川原の中にある神田湯もある。ともに透明で、たまご味も硫黄臭も少なく奇麗な湯であった。
2 天ヶ瀬温泉 益次郎共同湯 (再訪)
透明、少たまご味、弱い硫黄臭
シャレー水光園の露天風呂の対岸に渡ると、薬師湯の前あたりに益次郎共同湯がある。こちらは緑色のシートで左右を覆ってあり、川側だけ開けた露天風呂になっている。過去にここの露天風呂が天ヶ瀬一番であるとの報告を読んだ記憶があるので、入浴してみた。
透明、少たまご味、弱い硫黄臭の湯でコンクリートの四角い浴槽に掛け流しされている。平均以上であるが最初に入浴したシャレー水光園の露天風呂上のブルーシートの露天風呂が一番良かった。以前は薬師湯が白濁しており良かった。天ヶ瀬に行くたびにそれぞれの共同湯がその源泉の遣い方や熟成具合などで、違った個性を発揮していて面白い。
3杖立温泉 流泉湯共同湯 温泉地再訪
良い風情の湯小屋の共同湯 弱食塩泉
渓谷の両側に温泉街がへばりつくように建つ杖立温泉は100度近い高温の温泉が湧出し、街中のそちこちにゆけむりが立ち昇る別府や小浜のような温泉地である。国道の対岸に川に迫り出して建つ共同湯があった。流泉湯共同湯と書かれていた。
杖立特有の弱食塩泉で透明、微エグ塩味、無臭の湯が掛け流しになっている。古い木造の鄙びた湯小屋で、杖立温泉ではこのような共同湯はこのほかに発見できなかった。建物は古いが豪快な切石造りの立派な浴槽である。
木造3階の宿が川に沿って並び良い温泉街の風情になっている。たしろ屋、やまが屋、わかの屋あたりが良い。杖立温泉の鄙びた共同湯であった。
4杖立温泉 元湯露天風呂 (再訪)
ヌル目の湯で新鮮味なし
国道側の最も下流の川沿いに元湯共同湯がある。すだれが掛かった半露天風呂で岩の窪みが浴槽になっている。源泉のコックが閉められておりヌル湯になっていて新鮮味がなかった。
ここはあまり使われていないのであろうか?杖立温泉発生の地として見学施設になってしまったようだ。以前と言っても15年以上前であるが、この共同湯はやはりヌルく見学用になっていたような雰囲気があった。
5池鶴温泉 個人宅の湯
2度目でやっと入れた おそらく弱食塩泉
透明、少エグ塩味、無臭
杖立温泉から小国町に向かう途中の池鶴という集落にある個人宅の温泉。以前訪問したが不在で、この度は入浴することができた。近隣に開放しているという情報で訪問した。
分析表はなかったがおそらく弱食塩泉で透明、エグ塩味、無臭の温泉でログハウス造りの別棟に浴室がある。木枠にタイルの底の浴槽であった。
今週の土曜日1月22日にNHK文化センターで講演会が
あります。
ふるってご参加ください。
温泉チャンピオン・郡司勇の「究極の温泉」
■内容
6800湯を確かめてきた温泉研究家であり一級建築士である郡司さんに、「泉質の良い湯」と「伝統建築の宿」を兼ねそなえる「究極の温泉」について、写真をまじえながらお話いただきます。
■日時:1月22日(土)13:00~15:00
■場所:NHK文化センター青山教室(地下鉄「青山一丁目」駅直結)
■受講料:NHK文化センター会員 3,150円/一般 3,780円
■詳細・お申込:http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_540881.html
1北園温泉 共同湯
仮設風湯小屋 微褐色(レモン色)、少苦味、モール臭多し(油臭か?)
小屋に近づくだけでモール臭が匂っている 弱いつるつるあり
評判の良い北園温泉に行った。この湯小屋が仮設風で良いのがあるが、この温泉の最たる個性は匂いであろう。小屋に近づくだけで匂ってくる油臭とも言えるモール系の芳香が漂いこの温泉がただ者でないことがすぐ分かった。
トタン張りの外壁に波板の屋根の簡素な湯小屋であるが内壁に竹を並べてあり風雅な意匠もある。湯を見ると美しいものである。黄緑色透明で光が当たっているところはレモン色のようである。51.9度の食塩重曹泉で総計2580mgの温泉である。コンクリートの浴槽で掛け流しになっている。微褐色、少苦味、モール臭(油臭)多しと観察した。弱いつるつるもあり良い湯であった。
2 大鶴温泉 夢想の湯共同湯
透明、無味、無臭 掛け流し
仮設風湯小屋 大きな岩組内湯 掛け流し多し
玖珠の町の中に仮設風の温泉が出来た。木の外壁に塩ビの波板の屋根である。
無人の共同湯で料金箱に100円の金額を入れる方式である。この仮設風の存在が風情があり良い。
中は大岩組の浴槽でワイルドなものである。しかし建築は鄙びた簡素な造りである。掛け流しが多く湯が入口側に川のように溢れて流れている。透明、無味、無臭の単純温泉であろう奇麗な個性の無い湯であった。浴槽の底も岩で野趣に富んだ造りであった。
3 杉河内温泉 大門観光ホテル
重曹系単純泉 掛け流し多し
国道沿いにある大きなホテルの温泉。鉄筋のビルで大門観光ホテルと称している。
横に瓦屋根の入母屋の棟も付属している。入浴をお願いするとポンプを回してくれた。そして床一面に湯が溢れ大掛け流しになった。この温泉は内湯のみで川が渓谷になって美しい景観になっている。
入浴すると湯が大幅に溢れ良い気分である。重曹系の単純温泉で65度の温泉である。透明、無味、無臭ながらドバドバの掛け流しで良い記憶になった一湯であった。
4湯の釣温泉 筏場の湯
透明、無味、無臭 掛け流し 弱いすべすべあり
天ヶ瀬に入る途中に湯の釣温泉がある。しかしいつも通過してしまい今回初入湯である。
国道に沿って、温泉施設があり、家族風呂も併設した筏場の湯という温泉で入浴した。細長く家族湯が並んだ建築になっている。50.9度の単純温泉で総計981mgである。家族湯のほかに大浴室があり一般利用となっている。
ここは石組の内湯と大きな岩組の露天風呂が付いたものである。透明、無味、無臭の清澄な温泉ながら掛け流しで良い。また弱いすべすべ感もあり温泉としての個性はあった。奇麗な緑色になった川の淵が見える景観で奇麗な湯でよかった。