千葉県の温泉センター7ヶ所
1柏温泉 天然温泉極楽湯柏店
強食塩泉 総計18980mg 循環 薄い黄色の湯 循環ながら微臭素臭あり
千葉県に点在する温泉センターを廻った。柏市には以前入浴した温泉もある。16号線に沿ったところにある湯の華である。近くに極楽湯が出来たので、このたび訪問した。和風2階建ての温泉センターである。
総計18980mgの強食塩泉が湧出している。泉温41.4度である。内湯に四角いタイル貼りのヌル湯浴槽、露天風呂に適温の岩組み風呂と熱湯のひのき風呂42.7度がある。3ヶ所とも加温、循環、殺菌であった。岩組み露天風呂は大きく造られ風情も良い。
毎分304リットルの湧出量があるので一つでも掛け流し浴槽を造ってほしい温泉である。鉄分3.9mgもあるので掛け流しであれば赤く濁ると思われる。しかし微黄色透明、塩味、微臭素臭+塩素殺菌臭と観察した。
2手賀沼温泉 満天の湯
食塩泉 総計11872mg 露天風呂は4ヵ所掛け流し
オリーブ色に濁る 香ばしい香りあり
柏市のはずれの手賀沼のほとりに出来た温泉センター白壁に瓦屋根の城郭風の造りである。背景に手賀沼が見える立地である。
この温泉は良かった。総計19625mgの強食塩泉で41.5度である。内湯の一つは循環であるが、露天風呂は4ヵ所が掛け流しである。
石組露天風呂と3連壷風呂、熱湯浴槽、寝転び湯がすべて掛け流しで使われていた。掛け流し量も多く、床に湯が溢れて流れている。壷風呂も入浴した分だけ溢れるのは掛け流しの良いところである。
オリーブ色とも言える緑褐色に濁り、塩味、香ばしい香りが湯口では放散されている。湯面からは金気臭がした。鉄分は3.5mgであるが掛け流しのためにかなり鉄の個性が感じられる。湧出量も毎分600リットルと多く良い温泉であった。4ヶ所もの浴槽で掛け流しに出来たのは下水道料金の関係もあるのだろうが、豪勢なことである。同じ柏市の施設ながら良い使い方であった。
3船橋温泉 湯楽の里船橋店
強食塩泉 総計31540mg オレンジ色の奇麗な湯 掛け流し浴槽あり
循環浴槽に流れる
湯楽の里のチェーン店は温泉があれば掛け流し浴槽を造ってあり、良い温泉センターである。この船橋店は石と和風壁の凝った外観の温泉施設である。
ここの湯は個性的であった。色がかなり赤く有馬温泉のような、オレンジジュースのような色になっていた。また強い塩味で濃い湯である。数々の浴槽があるが温泉の浴槽は露天風呂の一つだけである。円形の浴槽の中央を区切り片側が掛け流し浴槽でもう一つが循環加熱浴槽になっている。
掛け流し浴槽は赤褐色(オレンジ色)(7センチ)強塩味、アンモニア臭+金気臭である。総計31540mgの強食塩泉で34度を少し加熱して掛け流しにしている。湧出量は毎分314リットルと多量である。掛け流しの湯は横の循環浴槽に溢れるようになっている。循環浴槽からはオーバーフローが多く床に流れ去っていた。
循環浴槽は色が薄くなっており緑色濁りである。赤い鉄分は循環で濾過されてしまう。温泉浴槽を一つに限ることは良い趣向である。掛け流しの新鮮な湯を堪能できた。その他は白湯であるが、人工炭酸泉の浴槽もあり泡付きが多く楽しかった。人工炭酸泉は温泉基準の遊離炭酸を1000mg以上含むと明記されており味覚もしっかりとした炭酸味であった。
4都賀温泉 みどりの湯都賀店
強食塩泉 総計33760mg 赤褐色濁り 少アンモニア臭
掛け流し浴槽1つ
都賀と四街道の間にある温泉センター若草色の外壁の和風温泉センターである。平屋の割とこじんまりとした温泉センターである。
個性的な湯で色がコーラのような赤褐色である。モール泉のような色であった。濃い強食塩泉で総計33760mgの成分含有量である。この温泉施設は露天風呂に掛け流し浴槽が一つありそこからオーバーフローする湯が岩風呂に流れ循環加熱されている。
内湯にもひのき風呂があり循環で使われている。ほかに壷風呂が2つ温泉が使われているが循環である。しかし掛け流し浴槽が一つあり新鮮な湯に入浴出来て良い温泉である。
一段高くなったところに四角い石貼りの浴槽がありこれが「鷹狩りの湯」と称し源泉掛け流し浴槽である。ここから溢れた湯が大きな岩風呂に流れる。29.8度の泉温のため加熱掛け流しである。赤褐色濁り(25センチ)、濃い塩味、少アンモニア臭と観察した。色が個性的な食塩泉であった。
5市原温泉 湯楽の里市原店
強食塩泉 総計21400mg 茶濁色 透明度20センチ
掛け流し浴槽1つあり
市原の郊外に出来た日帰り温泉センター。和風木造の造りで瀟洒である。一部2階建てであるが、ほとんどが1階平屋で、エントランスからは植え込みの美しい中庭があり美しい。小屋裏の梁が露出している民家風の造りで風情も良い。
この湯は総計21400mgの強食塩泉で29度の温泉である。毎分318リットルの湧出量である。ここも湯楽の里船橋店と同じく露天風呂の1ヶ所のみが温泉利用である。
使い方も同じで、円形の浴槽が2つに仕切られており、片側が掛け流し浴槽で、もう一つが循環加熱である。湯の色は茶褐色濁り(20センチ)で満天の湯と似ているが緑色が薄い。またこの湯は重曹分も含むのと総計が20グラム強なので塩甘味であった。
湯口は香ばしい香りがあり新鮮な湯の感触があった。弱いつるつるの感触もあった。ほかの温泉浴槽は、循環であるが壷風呂が3つある。その他の数多くの浴槽は白湯で利用されている。岩盤浴も併設されている。
6房総温泉さとの湯 房総健康センター和楽の郷
健康ランドの大きな施設 純重曹泉 総計1754mg
黒湯 透明度7センチ つるつるの湯 循環
市原市から長柄町に入ったところの道路沿いにある温泉健康ランド。千葉県の温泉と言えば黒湯である。今日の温泉巡りで初めて黒湯に遭遇した。総計1754mgの純重曹泉ながら腐植質48mgとモール成分を多量に含み真っ黒な色の温泉である。東京の銭湯などとも同系の泉質である。
泉温は18.9度の温泉でCO3を23.4mg含む純重曹泉なのでつるつるの感触がやや強めであった。大きな健康ランドの施設で1500円以上の入浴料金である。平成19年12月に掘削して温泉になった。黒褐色(7センチ)、少エグ味、無臭と記録した。
数多くの浴槽があるが、内湯の1ケ所と露天風呂のみで温泉が使われている。冷泉のために循環加熱であったのが残念である。今日の温泉巡りは掛け流しが多く。最初の極楽湯柏店とここのみが循環でほか5ケ所はすべて掛け流しであった。最近の温泉センターは確実に進歩している。
7市原温泉 市原天然温泉江戸遊
食塩泉 総計11565mg 黒湯の食塩泉 掛け流し浴槽3ヶ所あり
臭素臭あり つるつるやや強し 黒赤褐色 透明度30センチ
市原でも海岸沿いの工業地帯の近くにある温泉センター。産業道路として広い車線の16号線から少し陸側に入ったところにある。黄土色の壁に赤い線の入ったカラフルな建築である。
総計11565mgの等調性の食塩泉で33.2度の源泉である。毎分479リットル湧出している。ここの湯は黒湯の食塩泉である。モール泉の濃いもので黒赤褐色(30センチ)で塩甘味のスープのようなおいしい温泉である。匂いは臭素臭であった。
露天風呂がすべて掛け流しで良い。大きな浴槽が3ヶ所に分けられ「さざんかの湯」が主浴槽で、となりに浅い「寝ころび湯」があり、さらに隣にヌル湯の「くつろぎ湯」がある。3ケ所とも繋がっているのですべて掛け流し浴槽である。溢れた湯が床に流れていた。壷風呂も2ヶ所ありこれも掛け流しである。
内湯は循環であった。湯の色が濃いモール泉のような黒湯でありながら、もう一つの個性はつるつるが強く本日最高のつるつる度で「つるつるやや強し」と記録した。掛け流しの新鮮さとつるつる感触で高い評価とした。
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1六日町温泉 中央温泉
六日町温泉で掛け流しの湯に行こうと思い、市街地にある中央温泉に行った。小さな共同湯で男女の入り口が別にある。中に入ると中央に番台があり、入浴料を払う。
小さな脱衣場と浴室があるだけの施設で、小さいながら赤い御影石の浴槽と床で、白御影石の壁になっており、立派な造りであった。
湯は六日町7号、12号、13号の混合泉で47.6度の総計843mgのものであった。龍言と同じ分析表であった。透明、無味、無臭ながら加温、循環なしの掛け流しで使われており良い。しかし集中管理なのか、匂いや味覚がなく新鮮味がやや欠けると思われた。
2梨の木平温泉 ホテルグリーンプラザ上越
雪が強くなり、吹雪の様相を呈してきた。上越国際スキー場の温泉に行く。大きなシャトーのようなホテルがあり、ここで温泉が使われている。巨大なホテルでゴシック様式の三角屋根の高層ホテルである。
地下にある浴室に行くのに長い廊下をかなりの距離を歩いて行く。数棟に分かれて建ち、634室というたくさんの部屋があるので広い。湯は47.8度の土類食塩泉(NaCa-Cl)で総計1444mgの比較的薄い食塩泉である。
大きな内湯や露天風呂は循環されているが、露天にあるひのき風呂だけが源泉掛け流しであった。透明微褐色、渋エグ味、湯の香あり、少臭素臭と観察した。成分総量の割りに味覚や色などに存在感のある湯で良い温泉である。匂いもある。
特に一人用の小さなひのき風呂に掛け流されているので新鮮で身体に気泡が付いた。大きなホテルでも小さな源泉風呂を造ることによって温泉の評価は高くなった。良いことである。
3大沢山温泉 大沢館
雪は降り続きチェーンを巻いて、大沢山の斜面を登って行った。深い雪の中に以前訪問した大沢館があった。ここの建築が素晴らしい、強く記憶に残っているのは本館に入る前に独立してある門である。寺院のような立派な門構えで、和風木造の宿である。新築ながら風格のある造りで再訪した。内装は白木を生かした造りでぴかぴかに磨かれ清潔な宿である。内湯と露天風呂が離れてあり、着替えて両方入ってみた。
内湯は一面のガラス張りで、開放的である。露天風呂のような造りである。天井の高い湯小屋で丸太の梁が見える立派な造りである。石組の浴槽で地蔵様が奉られている。
露天風呂も同じような丸太の梁が見える天井のない造りである。御影石の浴槽に木枠の造りである。開放的で晴れていれば一望に周囲の景観が見えるであろう。
部屋も格天井のものがあったりして費用をかけて立派に造られている。湯は27.2度の重曹食塩泉(Na―Cl,HCO3)で総計1465mgのものである。温度は低いがつるつるする触感の良い湯である。重曹分を36%含有しCO3も12mg入っているためである。オーバーフローを採りながら循環している。透明、少エグ味、無臭と記録した。気に入ったので次回は泊まりで訪問したい温泉宿であった。
8千葉高原村温泉
猿ヶ京温泉の上流にある温泉。千葉県の施設であるが、その他の県に住んでいる人も利用できる。温泉仲間の会合で宿泊した。ここの温泉は日帰り不可なので宿泊しないと入浴できない。市民ロッジという施設で和室の客室がある。他に青少年自然の家と林間キャンプ場もある。市民ロッジはコンクリートの公民館のような造りの建築で温泉情緒はない。
しかしここの湯は素晴らしい。本格的な硫黄泉で白濁し硫黄臭がぷんぷんである。25.5度の含硫黄石膏泉で総計1533mgである。しかしH2Sを14.4mg含有し立派な硫黄泉になっている。
別の分析表ではHS 10.7mg H2S 0.6mgのものもあった。湯量が毎分91リットルと少なめなので少加水され加熱し掛け流しで使われている。加熱掛け流しが良い結果となっている。
緑白濁、石膏渋味+たまご味、硫黄臭である。色は7色に変化するという。HSの湯は緑色透明から白濁まで変るのでその時々で色が変るのであろう。御影石の内湯が一つのみで湯は適度に掛け流しされている。良い温泉である。
PHは8.9で酸味はない。石膏泉の渋い苦味がある。できれば加水無しで加熱掛け流しにして欲しいと思った。この湯は見事な硫黄泉で、下流の猿ヶ京温泉と上流の川古温泉ともに透明な温泉で硫黄分はわずかなのにここの湯脈は突然変異で濃い硫黄泉に当たったのか、不思議なものである。
1越後某温泉 企業専用共同湯
雪の降り積もる新潟に行った。越後湯沢から車で移動し、以前から課題であった某企業温泉に入浴した。ここは特殊な施設で会社の2階に1つの浴室があり無料で開放されている。靴を玄関で脱いで一般の民家の風呂場に行くような施設である。
浴室はガラス張りの内湯なので露天風呂のようである。石貼りの内湯が1つだけあり、男女交代で利用する。63.8度の食塩泉で総計1971mgである。湧出量が毎分1063リットルと分析表に記載されている。大湯量である。熱い湯なので浴槽では掛け流しながら水も入れて冷ましていた。
しかし新鮮な湯で多目の泡付きが見られた。身体の産毛に気泡が良く付着するので、取り去る時につるつる感があり素晴らしい。少し時間が経つと身体が気泡で白くなり泡付き温泉の本領発揮である。色はなく透明であるが、分析表ではHS<0.1ながら微たまご味と微硫黄臭があり良い温泉である。食塩泉のためメインは少塩味である。2グラム弱ながら塩味の感触は結構多い。
また庭先に消雪用にジョウロで湯を流しており、ここが一番硫黄臭がした。ほんの近くの地元民のためにだけあるので、インターネットでの 公開はしないで欲しいとのことで、このまま秘湯として存在してもらいたい温泉である。
2越後温泉 湯元天領
湯元天領は小さな地元専用の共同湯である。20回の回数券を買って名前を書いて管理人に渡す方式である。一般人には利用できないか、3千円の回数券を買うしかない。
小さな湯小屋で男湯は内湯と露天風呂がある。女湯は内湯だけらしい。タイル貼りの内湯とコンクリートの露天風呂でともに掛け流しである。分析表を見ると毎分61リットルである。しかし全量掛け流しされているのであろう。浴槽から溢れる湯が渦をなして排水されていた。
42.3度でも全量掛け流しが良いのか、まったくヌルくなく、適温である。素晴らしい使い方であった。総計1103mgの食塩泉で鉄分のために浴槽は真っ茶色に染まっている。透明ささ濁り、エグ塩味、香ばしい金気臭で成分以上の存在感のある湯であった。ここも新鮮な湯のためにわずかながら泡付きがあり良い温泉である。鉄分は0.8mgながら濁りが出ており加工していない源泉は良いものである。
3島新田温泉 金城の里
六日町の手前に温泉施設が出来たので行ってみた。大きなゴミ焼却施設の隣にあり、その廃熱を使った温泉かなあと思ったが、立派な天然温泉で39.5度のアルカリ性単純温泉であった。総計262mgの清澄な湯で毎分354リットルも湧出している。平屋の新しい小さな温泉センターである。
加温掛け流しで良い使い方である。透明、微たまご味、無臭で弱いつるつるもあった。御影石の縁にタイルの浴槽で内湯が一つのみである。簡素な施設であった。ここも湯口付近にじっとしていると少しながら泡付きがあり。今回の新潟温泉めぐりは最初から3連続泡付きの温泉で良かった。
4六日町温泉 龍言
立派な民家を移築して豪壮な門構えの高級宿の龍言に久しぶりに訪問した。質実剛健な民家の造りで、黒く塗られた和風木造旅館である。エントランスは天井の高い吹き抜け空間になっている。
隣に待ち合いロビーのような一室がありその襖に墨書された字が雰囲気が良い。広い敷地に枝葉状に平屋の客室が並ぶ離れのような造りの建築群である。客室も広く立派な旅館である。広い庭は大きな池があり、半分は凍っていた。
浴室は大きな岩組み露天風呂と内湯の2ヶ所があり湯が豪快に入れられている。しかし循環されており、残念であった。47.6度のアルカリ性単純温泉で総計843mgのものであった。透明、無味、無臭でわずかな殺菌臭が感知できた。改修されているのか、以前来た時より新しく感じた。
1 前橋天然温泉 ゆーゆ
前橋駅前、掛け流し浴槽2つ、褐色の湯
床が褐色に染まっている。臭素臭あり。
前橋駅からすぐ近くにある前橋天然温泉「ゆーゆ」に久しぶりに訪問した。以前訪問して感動した温泉である。このたびサウナなどを増設してリニューアルオープンした。現代的な建築でシャープでおしゃれな外観の温泉である。しかし湯は変っておらず良い使い方で、以前のまま良いものであった。
大きな内湯の浴槽と露天風呂の浴槽があるだけのシンプルな温泉施設である。露天風呂の湯口に近づくと明確な臭素臭がして湯が新鮮なのがわかった。茶褐色の色と匂いで温泉の良さがすぐ分かるのも嬉しい。飲泉してみると塩薬味で総計4300mgにしては結構味覚に個性が出ている。
内湯は適温にするために少量加水しているが、問題ない程度である。色も匂いも残っている。こちらも源泉100%掛け流しにできればさらに良いと思った。露天風呂の床には掛け流しで流れた湯が析出し褐色に染まり良い雰囲気を醸し出している。湯は57.5度の食塩泉で暖まりの湯である。重曹分も含みまろやかな成分になっている。毎分455リットルの湧出と豊富で素晴らしい源泉である。駅前という立地条件でこれだけの良い湯に入れるというのは恵まれた温泉であろう。
2 七福の湯温泉 七福の湯
薄褐色濁り、掛け流し露天風呂あり
金気分析出あり、弱いつるつるあり。
前橋郊外の松並木の近くにある日帰り温泉センター。和風の外観で2階が温泉施設になっている。内湯に七福の湯という温泉浴槽があり、露天風呂に源泉掛け流し浴槽とそこからオーバーフローした浴槽の2つがあり3カ所で温泉が使われている。
内湯は黄褐色透明でオーバーフローさせながら循環していると思われる。露天風呂は褐色濁りで掛け流しである。少エグ味、少金気臭ありと観察した。
53.4度の重曹食塩泉(Na-Cl,HCO3)で総計3230mgの源泉である。鉄分を1.13mg含有し褐色の析出物が浮遊している。重曹分もあるので弱いつるつるも感じられた。掛け流し浴槽のある良い温泉である。
3 京ヶ島温泉 湯都里
家族風呂あり、露天風呂7ヶ所すべて掛け流し
薄い褐色
関越自動車道の高崎ICの近くに出来た温泉センター。薄褐色に濁った源泉が掛け流しで利用されており、良い温泉施設である。露天風呂には大きな岩風呂やひのき風呂、寝湯、大岩刳り貫き風呂、3連の岩壷風呂など7つの浴槽すべてが掛け流しで驚いた。
湯量豊富なのであろう。露天風呂の床にはそちこちで掛け流しの源泉が流れており、贅沢な使い方である。薄褐色濁り、少塩味+エグ薬味、少臭素臭と個性のある源泉である。
家族風呂にも訪問した。2時間3800円である。6畳の部屋とひのきの内湯と陶器の露天風呂があり、露天風呂のみ温泉が使われていた。ここも掛け流しである。
毎分468リットルを使い切っているのであろうか?湯量豊富で良かった。55.5度の重曹食塩泉(Na―Cl,HCO3)で総計3640mgである。鉄分を2.4mg含み褐色に濁っている。成分量の割には存在感のある湯であった。
4 高崎中尾温泉 天神の湯
熱い源泉掛け流し浴槽あり、内湯・露天風呂共に掛け流し
弱いすべすべあり。
関越自動車道の前橋ICの近くに出来た温泉センター。3ヶ所の露天風呂と1つの内湯がありすべて掛け流しで利用されている。凄いのは熱湯風呂で、小さめな露天風呂浴槽に多量に源泉を掛け流ししている浴槽である。源泉温度が54.3度あるので浴槽では47度ほどになっていた。
またほかの露天風呂も湯口側浴槽は44度ほどになっており、そのオーバーフローが大きめな露天風呂浴槽に流れ42度程度の適温になっていた。
内湯は少量の掛け流しである。湯は54.3度の重曹食塩泉で総計3098mgの温泉である。透明薄緑色、エグ味、弱い金気臭で湯の個性は少ないが、熱い湯の掛け流しで存在感はあるし、新鮮である。よわいすべすべも感知できた。この高崎、前橋周辺の湯脈の豊富さと温泉センターのレベルの高さに驚いた。
5 箕郷温泉 温泉スタンド
無料の温泉スタンド、分譲地のための温泉
46度の源泉で暖かい湯が出てくる。
高崎の北部に、分譲地用に掘った温泉が温泉スタンドとして無料で開放されている。湯口はコックをひねると暖かい湯が出てくる。気温は5度前後の冬であるが暖かいのは、頻繁に源泉を汲みに来ているからだろうか?46度の重曹食塩泉(Na―Cl,HCO3)で溶存1150mgほどである。
目の前に車を止めて車中で脱衣し、タオル巻きをして浴びた。透明、少エグ味、無臭の個性のない湯であるが、弱いつるつる感があり温泉と分かった。その直後に大きなポリタンクを積んだ車が汲みに来ていた。
1 宮前平温泉 湯けむりの庄
食塩重曹泉 3.8グラム 37.6度
掛け流し浴槽1ヶ所あり
人工炭酸風呂も源泉利用、つるつるの湯
宮前平の駅近くの高台に出来た温泉。和風平屋の温泉センターで数多くの同様な施設が出来て廻るのもたいへんである。1500mの掘削で37.6度の食塩重曹泉(Na-HCO3,Cl)が毎分350リットル湧出している。
総計は3823mgで重曹分の濃い温泉である。炭酸イオン(CO3)を8.7mg含有しつるつるの湯になっていた。黒褐色、透明度12センチ、塩エグ味、モール臭(循環風呂はわら臭)で源泉掛け流し風呂の匂いが良かった。
いわゆる黒湯系で循環の風呂は内湯に1つ露天風呂1つ、壷風呂4つ、寝湯などにあるが人工炭酸泉にも源泉が使われていた。弱いが気泡が付着した。源泉掛け流し浴槽は1つのみありここも多くの温泉センターと同じく1つだけ掛け流し浴槽を造る最近の例と同じである。
2 港北温泉 スパガーディッシュ
食塩泉 10870mg 42.5度
内湯に源泉掛け流し風呂あり
赤褐色濁り 露天風呂は循環
港北ニュータウンのセンター北近くにある温泉センター。ゲームセンターやショッピングプラザなどが入る、大きなアミューズメントビルの3階、4階にある。1503mの掘削で42.5度の食塩泉が毎分200リットル湧出している。総計10870mgの高張性の温泉である。
源泉掛け流しの内湯があるが加熱、殺菌を掛け流ししている。露天風呂は循環であった。湯は赤褐色濁りで透明度50センチ、塩甘味、源泉湯口で臭素臭があった。温度がやや低くなっても非加熱、無殺菌の源泉掛け流しをして欲しかった。
3十里木長岳温泉 瀬音の湯
あきる野市の最も奥、桧原村に入る手前、秋川渓谷に入ったところに出来た日帰り温泉施設。コテージも10室あり朝食のみ付きの宿泊もできる。木造の曲線の平面の瀟洒な建築で渓流に沿って疎林の中に建っている。都内ではあるが市街地の温泉ではなく山の中の温泉で自然に囲まれよい景色である。
関東平野から山地に入ると黒湯や褐色の強食塩泉は姿を消しアルカリ性単純泉になる。総計450mgのアルカリ性単純泉でPH10.1と強いアルカリ性である。1500mもの深い掘削であるが、温度は27.2度と低い。
大きな内湯と石組の露天風呂があり内湯は加熱掛け流しで、露天風呂は循環である。特記成分はOH 2.1mg HS 0.8mg CO3 67.2mgである。透明、甘味+少たまご味、硫黄臭ありと観察した。内湯は大きな浴槽で2箇所から加熱源泉が入れられている。
その湯口は新鮮であるが湯量が少なく浴槽はやや新鮮味に欠けた。しかし源泉は匂いと味覚に個性があり良い源泉に触れることができるので善しとしたい。そしてCO3 67.2mg(28.5%)と多量に含有されつるつる強しの体感になっていた。露天風呂は循環で殺菌臭が分かり残念であった。
4河辺温泉 梅の湯
青梅線の河辺駅前にデッキで繋がったビルの5階6階に造られた温泉施設。駅の改札から徒歩100mほどである。大きな百貨店のようなビルの上部に造られ露天風呂が屋上の一部である。5階が受付、食事処、リラクゼーションサロンなどがあり6階が温泉施設である。
11種類もの浴槽があるが内湯に源泉オーバーフロー循環の浴槽が1ヶ所、露天風呂に小さな源泉掛け流し浴槽1ヶ所のみで温泉を使っており、その他は白湯である。
28.3度のアルカリ性単純泉でPH 9.48の温泉である。総計680mg 28.3度で湧出している。1352mの掘削である。瀬音の湯と同じく深い源泉であるが温度のないアルカリ性の高い単純泉が湧出している。この源泉は素晴らしかった。
弱く白濁し、露天風呂のひのき浴槽は源泉掛け流しで薄墨色になっている。色が個性的であった。薄灰色濁り(60センチ)、少甘味、無臭と記録した。内湯は循環併用ながら薄く白濁して個性的である。
さらにこの温泉の特記することはつるつるが猛烈に強く「つるつるたいへん強し」である。何度も転倒しそうになった。一部の重曹泉を除き、アルカリ性単純泉の中ではCO3が国内でも屈指の90.1mg(31.9%)と多量に含有されており、強く記憶に残った。
成分が純重曹系で硼酸イオンも28.6mgと多かった。湧出量は毎分70リットルと少ないが一つだけ掛け流し源泉浴槽を造るという勇断が非常に良い結果となっている。このような温泉センターの造りを見本にしてほしいと思った。
5戸越銀座温泉 中の湯
都内の戸越銀座の商店街に出来た銭湯の温泉。しかし規模が大きくスーパー銭湯と一般の銭湯の中間である。メガ銭湯なる言い方もできる。新築の3階建てで、屋上に露天風呂を造ってある。
陽の湯と月の湯に分かれており日替わりで男女を入れ替える。今回は陽の湯が男風呂で内湯が白湯で露天風呂が黒湯温泉であった。月の湯は内湯が黒湯で露天風呂が白湯であるらしい。1階は食事処で2階に内湯がある電気風呂やサウナ、ジェットバスなどの内湯は白湯で、階段を上がり3階の屋上に石貼りの円形露天風呂が黒湯である。
総計1102mgの純重曹泉で20.9度の温泉が毎分227リットル湧出している。黒褐色(10センチ)、少苦味、少わら臭であった。カラン自在ではなく加熱源泉を完全循環が残念である。しかし浴感は「つるつるやや強し」で大田区の黒湯などよりつるつる感触が強く好感した。
6中延温泉 松の湯
戸越温泉の近くで課題になっていた隣の中延温泉にも寄った。入母屋の大屋根がお城のような古い銭湯を改修して使われたいた。入口は唐破風がありその上に大きな千鳥破風が乗る銭湯建築の定番である。数少なくなってきているので貴重である。しかしエントランス部分は改修されビル風になっていた。
ここはメタ珪酸で規定の温泉で18.6度の総計356mgという軟水のようなきれいな湯であった。透明、無味、無臭。循環、殺菌でまったく温泉だか分からないものであった。電機風呂、ジェット風呂、露天風呂、水風呂全てこの温泉を利用している。この温泉で4521温泉地になった。