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郡司が実際に行き、観察・記録した湯について書いています。
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温泉紀行
2012/07/29 中部 関東 
東京の黒湯と高山の炭酸泉、名古屋の温泉など

1弘城温泉 SPA和

都内の黒湯の温泉の中でも良い使い方で泉質もかなり濃い温泉である。17.8度の食塩重曹泉(Na-HCO3,Cl)で毎分200リットルの湧出量である。



内湯が加熱掛け流しで露天風呂は循環である。水風呂が掛け流しで使われている。総計1486mgで腐植質が124mgと多めである。黒褐色で透明度は4センチほどであった。



2      久松温泉

久松温泉に久しぶりに行った。池上駅の近くである。ここの温泉は規定泉で重曹とメタ珪酸によって規定されている。16.8度の鉱泉で総計が950mgなので重曹泉や食塩泉に入らないのである。



しかし源泉のままでは存在感があり黒色濃い(5センチ)少エグ味、無臭(循環でわら臭)以前より黒さが濃いような気がした。有機物は57.8mgである。またつるつる感もあり良い源泉である。



3      ヌーランドさがみ湯

蒲田温泉の近くにある大きな温泉センター。銭湯のほかに食事処も付いている。内湯の一つと露天風呂が温泉である。循環が残念である。カランだけでも自在にしてほしい温泉である。



源泉のポテンシャルは高く、総計2283mgで17.5度、毎分182リットルの湧出量である。純重曹泉で腐植質(有機物)が215mgと多量に入っている。黒色(6センチ)えぐ味、循環わら臭であった。



4      某マンション温泉

大田区の巨大なマンションに付属している温泉。入居者しか利用できないが、特別の許可で入浴した。源泉は黒い食塩泉で珍しい。



総計27400mgの強食塩泉で40度、黒褐色で透明度は30センチ、塩味、少臭素+少アンモニア臭である。循環、殺菌が残念である。



分析表には淡黄色、塩味、鉱物油臭、ガス発泡、ガス湧出ありと特別な記述が目立った。PH7.3で毎分100リットルの湧出量である。



分析表では特記成分にFe(鉄)が12.2mg NH4が109.4mg Br 64.5mg I 30.8mgなどである。大深度掘削の温泉としては黒味が強く珍しい。



近くのよこやまユーランドや平和島温泉などは薄い褐色なのであるが。ここは黒いのが珍しい。



5      荒城温泉

高山から新穂高寄りの丹生川に温泉が湧出した。この温泉が特別に個性的であるというので新幹線日帰りで行って来た。



1つの温泉でレンタカー代も含めると3万円を越すのは最高に高価な温泉とも言えるであろう。



高山郊外の丘陵地帯で小さな木造平屋の施設がある。分析表の数値は強力で二酸化炭素―土類重曹泉(CO2-NaCa―HCO3)である。炭酸の含有量は1158mgと立派である。



総計4744mgの源泉で温度は25.5度加温して掛け流しで使われている。



カルシウムと遊離二酸化炭素が融合して早速、浴槽の縁や洗い場は析出物で覆われていた。年々巨大な析出物となるであろう。



湯は茶褐色、炭酸えぐ味、炭酸臭で源泉は微硫黄臭も感知できた。



味覚ははっきりとした炭酸味があり、湯口からは炭酸の刺激的な匂いがしている。なかなかインパクトのある温泉でこのまま加熱掛け流しを守ってもらいたい温泉のひとつである。





6      一宮温泉 グランドビラ

ラブホテルの温泉、別棟形式の一軒宿方式のホテルである。最高に高い温泉に行ったついでにさらに散財した。満室で園内をぐるぐる廻るが空いていない、少し経って和室のかなり高価な部屋が空いた。



エイヤと入室した。これも温泉雑誌やコラムなどの報酬があってできることである。分析表があり湯は29.9度のCaNa-Cl(塩化土類泉)というナトリウムよりもカルシウムのほうが多い温泉であった。



熱海や伊豆山などで散見できる源泉である。総計8798mgでちょうどダシスープのような味覚である、しかしカルシウムが多いので苦いのが不味い。



透明、塩苦味、無臭という熱海温泉に来たような気分になった。加温された湯が自在に使える方式で、まず湯を溜めた。ポリバスの2人用くらいの大きさである。Feが1.1mg含有されているが特に源泉の色は無かった。

 

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東北 
青森の温泉めぐり3

1      金太郎温泉 80

やや古びた温泉センター。弱いつるつるのある湯で掛け流しで使われている。総計4089mgの食塩泉で45.4度である掛け流しにするのに最適な温度である。



うぐいす色透明、塩エグ味、湯の香あり、であった。掛け流しの使い方で満足である。特記成分はBr5.8mg CO3 18.9mg であった。



2      森田温泉 (再訪)90

日本で炭酸泉というと長湯温泉が挙げられるが実は遊離炭酸量は1000mgを超えているものは少なく、ほとんど500以下である。この青森を代表する炭酸泉は森田温泉である。



身体に付く気泡と、炭酸味、体感清涼感がある温泉としてはこの森田温泉ががんばっている。分析表では42.5度の重曹食塩泉でCO2は218mgであるがはっきりとした炭酸の味と匂いがある。



透明、炭酸味+塩エグ味、炭酸刺激臭であった。以前と変わりなくここの炭酸泉は健在であった。個性的な湯で温度が炭酸が残る最適な温度なのであろう、分析表以上の数値を感じられる特異な温泉としてまた再訪してしまった。



3      光風温泉 (再訪)85

光風自動車工場の中にある温泉銭湯。ここも変わりなく熱い湯で存在していた。重曹食塩泉の総計9928mgの強力な源泉である。



温度も50.5度あり豪快に掛け流しされているので熱い浴槽は激熱である。温度が高い割りに炭酸も含有しておりCO2 326mgである。しかし温度が高いのでわずかしか残っていなく薄い褐色(うぐいす色)塩スープ味+少炭酸味、微炭酸臭と観察した。



温度が低ければ森田温泉のように炭酸泉の感触が残るのであろう。しかしこの温度のため食塩泉になっている。それでも炭酸の感触が残り立派な温泉である。



4      板柳温泉 旅館部 80

板柳温泉は共同湯が2つある。一つは次の共同湯であるが、この旅館部は鄙びていた。古い木造の宿であるが、すでに宿泊はしていなく日帰りのみである。



ここの浴槽が面白い、男女混浴の大きな浴槽とほかに小さな貸切り風呂が並んでいる。



家族風呂、角風呂、りんご風呂、岩風呂、寝風呂が合計6ヶ所の浴槽に入り放題なのだ。面白い施設である。



しかしかなり古びていて幽霊屋敷のようであった。湯は共同湯と同じ源泉で10グラムの食塩泉で薄黄色、塩味濃い、湯の香ありと観察した。



5      板柳温泉 共同湯 (再訪)80

木造2階の共同湯ながら外観が立派で凝洋風の意匠の柱上に装飾が付いていたりする建築で面白い。内湯のみで2つの浴槽が並んでおり掛け流しの温泉がある。



以前、掃除のときを見たことがあるが、湯は底から注がれている。この温泉は何度も来てしまう不思議な魅力を持っていてまた着てしまった。



総計9961mgの等張性の食塩泉で55.4度透明薄緑色、塩味濃い目、湯の香あり、であった。掛け流しが多く床に流れが出来ている。青森に来るとほとんどが掛け流しなので慣れてしまうが、素晴らしい温泉県である。



6     高増温泉 不動の湯 (再訪)75

高増温泉には檎山亭という立派な温泉旅館があったが、そちらは休業してしまった。共同湯の不動の湯は健在であった。



油臭のある温泉で総計1058mgのほぼ単純温泉に近い重曹食塩泉である。43.3度で毎分360リットルの湧出で掛け流しが素晴らしい温泉である。薄褐色透明、少エグ味、微油臭あり、と観察した。



以前は新鮮な湯で体中に気泡が付き感動したが、この度、行政からのガス抜きの指導があってバッキを通しているため全く泡付きが無くなってしまった。ここのような爆発の可能性の無いところまでバッキする指導が来ているとは残念である。



この共同湯には2階に宿泊が出来る。余り知られていないのかゴールデンウィークなのに私一人の宿泊者であった。弱いつるつるのある匂いが個性的な温泉で、泡付きが無くなったのが非常に残念である。



7 広田温泉 (再訪)85

かなり前に訪問していたが、ほとんど記憶から抜けていたので再訪した。新しい平屋の温泉センターで大きな浴槽にドバドバの掛け流しになっていた。



源泉が2本あり一つは冷鉱泉で水風呂につかわれている。温泉の方はべっこう色透明、塩味、鉱物油臭であった。掛け流しが多く匂いが良い香りで素晴らしい。良い温泉である。



8    つるまい温泉 75

国道336号線沿いの温泉センター新築の施設でオープン3年目だそうだ。56.2度の食塩泉で毎分390リットルと言う湯量を誇っている。



褐色(深緑)、塩味、油臭の湯でツルツル感もあり存在感はある。当然掛け流しであった。



9     はたけの湯っこ温泉 75

こちらも新しい日帰り温泉施設、りんご畑の中の一軒温泉である。48.9度の食塩泉で総計2030mgである。しかし存在感はあり茶褐色、少塩味、弱い油臭であった。



一般的な内湯が2つで掛け流しで使われている。



 

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2012/07/22 東北 
青森の温泉めぐり2

青森の温泉めぐり2

1      七百温泉 (再訪)  80

お城風の外観の温泉銭湯。アルカリ性単純温泉の38.5度が掛け流しで使われている。そのためヌル湯になっており好感した。PH8.9でややつるつるはある。



総計413mgと薄いが透明薄褐色、無味、無臭である。小さな浴槽は弱く加熱されており、ヌル湯の大浴槽に掛け流しになっている。



2      六戸宝温泉  80

六戸の街中にある鄙びた銭湯。モザイクタイルの古い浴槽に45度の食塩泉が掛け流しで使われている。6グラム程度の食塩泉と推測した。



温泉地質誌に後田温泉という名で掲載されている。調べてみると45.8度の食塩泉で総計4760mgであった。2つの浴槽で熱い湯と適温の浴槽であった。透明、塩味、無臭で掛け流しで使われている。鄙びた銭湯で雰囲気は良い。



 

3      三沢温泉 三沢保養センター  80

三沢市街にはたくさんの温泉銭湯があるが行っていない温泉の一つであったところ。古びた銭湯で43.2度の単純温泉が掛け流しで使われている。



透明、無味、無臭ながらつるつるがやや強しで気持ちが良い。三沢はこの他の銭湯もつるつるが多かった記憶である。この温泉には普通では入れない貸切浴槽がある。



見学したがコンクリートの小さな浴槽で伊豆の河内温泉金谷旅館の一銭湯のような質素なものであった。



4      仏沢温泉 東龍館 宿泊 90

今回の青森行きを決定させた温泉。皆さんの評価が良いので楽しみにしていた。泡付きのヌル湯でべっこう色の弱いモール泉であった。



ひばの浴槽に掛け流しされており感激した。べっこう色、甘味、モール臭で総計252mgと薄いが温泉の存在感はたいへん多い。良い湯である。



CO3(炭酸イオン)が25.5mgで陰イオンの51.2%を占めているので単純温泉ながら炭酸イオン系である。ここは長時間入浴ができる。私は2時間くらい入浴していた。



泡に包まれ極楽の境地になる温泉である。長時間入浴になるので日帰りはやっていないのであろう。宿泊者のみに許された贅沢であろう。



 

5      蔦温泉 (再訪) 90

青森から大湯に行くのに大御所の蔦温泉に寄ってみた。日帰り時間は9時からで早くに着いてしまい、少々待ち時間があった。



まず泉響の湯から行った。46.9度のNa-SO4,HCO3,Clで総計1446mgという清澄な温泉であった。天井の高い浴室の足元湧出源泉で木の板の間から湧出し、横の格子に流れている。



透明、少苦味、無臭の湯であった。以前は新しかった浴室も古くなり風格が出てきた。男女別に2ヵ所にある。底は浅く湧出量も少な目である。ここの温泉の白眉は久安の湯であろう。こちらは一つの浴槽で混浴である。



湯量も多く横の板の間に掛け流しされている湯量が多く感動的である。1センチほどの厚さでザーザーと溢れている。ここでトドになる人が多いのである。平成16年の分析表では44.6度のNa、Ca-SO4,HCO3,Clで総計1264mgである。



古い造りの浴室で木も黒くなっているがこちらの温泉の湧出量が多く足元湧出の湯の流れも体験できる素晴らしい浴槽であった。



6     大湯温泉 荒瀬の湯共同湯 足元自噴 85

十和田湖に向かい奥入瀬渓谷を遡り、十和田湖の周囲を抜けて秋田県の大湯温泉に再訪した。この温泉にある足元湧出の荒瀬共同湯が目的である。



半地下になったような低い造りで足元湧出がわかる。浴槽は底に石が敷き詰められているが、それらの隙間から湧出している。熱い湯で不本意ながら加水した。



53.8度の食塩泉で総計1310mgである。きわめて清澄な単純温泉に近いものであった。自噴の浴槽の横にも源泉桝があり透明、弱たまご味、少塩味、無臭であった。洗い場は十和田石の床である。



7      大湯温泉 温泉付きアパート白山荘 80

荒瀬共同湯の近くに温泉付きアパートという施設があり訪問した。古い浴槽が一つの施設で硫黄分がやや多めに入っており、透明、たまご味、無臭であった。



鄙びたコンクリートの浴槽で55.5度の食塩泉でHS0.5mgの含有量であった。ホースより掛け流しになっており温度は適温であった。



8     相乗温泉 羽州路の宿あいのり (再訪)90

相乗温泉が改築され木造平屋の瀟洒な宿となった。ここの赤湯が強力な記憶になっており再訪した。やはり赤湯は素晴らしく43.4度の食塩泉で総計10300mgである。



しかし炭酸(CO2)を723mg含有し炭酸泉の感触を良く残している。透明ながら時間が経つと赤くなる。味覚は複雑で塩味、炭酸味、鉄渋味が混ざって感じられる。



匂いも同じく炭酸刺激臭、金気臭、硫黄臭となっていた。素晴らしい源泉で掛け流しで利用されている。流れ去る先がずっと赤くなっているのが印象的である。



小さな浴槽なので新鮮な湯でその使い方が良いのである。体感清涼感もあり1000mgには満たないながらも立派な炭酸含有泉であると思った。もう1本は単純泉で透明、無味、無臭で掛け流しである。



9      新屋温泉 (再訪)95

青森を代表する硫黄泉と言ったらこの新屋温泉をはずせないであろう。ほかには白濁した三内温泉などもあるが、この新屋温泉は美しい緑色である。



つるつるの湯で身体に泡付きも多い。温泉好きの心をくすぐる良さを全て持っていると言えそうだ。さらに匂いが独特の弱い油臭である。硫黄臭も混ざっていて不思議な匂いである。



味覚はたまご味であった。硫黄分は以前より弱くなったような気がするが、この度はほどほどで良い。昭和59年の分析表ではS2O3 70.1mg H2S 14.7mgである。つるつるの原因はCO3の30mgとメタ珪酸の163mgであろう。



温泉の多い弘前周辺でこの1本だけ特別なのが不思議である。温泉とは地中から湧出する不思議なものである。41.6度のS-Na-SO4、Cl(含硫黄食塩芒硝泉)である。総計1132mgとほとんど単純硫黄泉に近いが前記の硫黄分とCO3などの配合が非常に良いのであろう。



感動的な温泉である。古びた建築に中央に掛け流しの浴槽が一つというシンプルな温泉ながらこのまま素晴らしさを保ってほしいと思う温泉である。



10      三千石温泉 85(この後、廃業しました)

今まで行かなかった課題の温泉の一つである。モルタルの鄙びた銭湯が三千石温泉であった。浴室内はタイル絵の付いた普通の銭湯であるが適度な食塩泉が掛け流しになっていた。



ジェットバスになっており本来の源泉の良さを確かめられないのが残念であるが、開店直後に行くとジェットが掛かっていないことがあり、そのときが最上らしい、今回はジェットバスになっており深く源泉を見極めることができなかったが、薄緑色濁り、塩エグ味、無臭と観察した。



分析表がなかったので推測であるが5から6グラムの食塩泉と思われる。掛け流しの多い使い方で溢れているのが良い。ジェットのためかは分からないが、泡付きがあり、身体は泡に包まれた。ジェットバスを止めてほしいと思う温泉であった。



 

 

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2012/07/21 東北 
青森の温泉めぐり1

青森の温泉めぐり1

1 なごみ処 湯ったら温泉  80

青森の温泉は青森市内の温泉巡りからスタートした。市内の北部にある湯ったら温泉は木造平屋の黒い外壁である。42.2度の食塩泉が湧出している。



総計7468mgの等調性に近い温泉である。内湯はオーバーフローを採りながら循環されており、黄色透明、塩甘味、少臭素臭の湯である。露天風呂は褐色濁りである。



やや個性のある源泉のオーバーフローでまあまあの評価としたい。



2つくだ温泉 湯―ぽっぽ  85

派手な外観の温泉銭湯黄色や、赤の装飾がしてある。



湯は個性的なほぼオレンジ色に近い茶褐色で塩渋エグ味、香ばしい香りもあり良い。鉄分(Fe)5.4mgが良く残っている。湯の使い方も掛け流しである。



44.5度の総計6195mg、NaCa-Cl,SO4の泉質である。匂いと色の濃さで存在感の大きい温泉であった。内湯温泉浴槽と露天風呂がある。



3      こやなぎ温泉  75

つくだ温泉のすぐ近くで掛け流しの温泉銭湯があった。やや鄙びている。



こやなぎ温泉は39.4度のCaNa-SO4で総計1930mgの温泉である。



透明、少苦味、無臭の個性は少ないが循環も併用であるが加熱掛け流しに近い使い方でよい。



4      天間林温泉 (再訪) 80

青森市内から浅虫温泉を通過して、みちのく有料道路を通り七戸方面に向かっていた。



しかし天間林付近で良かった温泉を思い出したので寄ってみることとした。天間林温泉である。大きな銭湯で中央に3つの浴槽がありほかにも2ヶ所が温泉浴槽である。



大掛け流しになっていて良い。微緑色透明、無味、無臭ながらつるつるの感触もあり良い温泉であった。湯は44.2度のアルカリ性単純泉で総計は508mgと清澄な湯である。



5   七戸 あすなろ温泉(再訪) 90

小さな民家のような外観の温泉。しかし湯が素晴らしく90点をつけたい。45.8度のアルカリ性単純泉で総計369mgと極めて成分量は少ないが、その表現するものは良い。



べっ甲色透明、甘味、微硫黄臭である。陰イオンの主成分がCO3で38.2mg(49.6%)である。つるつるがやや強めの湯であった。



掛け流しの良い使い方で匂いも、味もある存在感のある温泉であった。近くの東八甲田温泉やさかた温泉も良かった記憶でこの地域の温泉レベルの高さに驚いた。



6     姉戸川温泉 200円 (再訪) 85

過去に訪問したが良い記憶になっているので再訪した。以前は小川原温泉という温泉もあって湯量豊富で滝のように湯が溢れているのを覚えている。



この姉戸川温泉は浴槽の上から滝のように源泉を落下させている掛け流しである。大きな内湯1つであるが湯量は豊富でドバドバ溢れている。つるつるの湯で感触も良い。



また少しながら泡着きも見られた。源泉を落下させないでゆっくりと入れたらさらに多くの泡付が見られたであろう。44.5度のアルカリ性単純温泉で総計383mg PH8.9 と薄い成分量ながらCO3 21mg(23%)で存在感はある。透明、甘味、少湯の香であった。



7    八甲温泉  200円  (再訪) 80

この湯はモール系の黒湯である。単純温泉の45度で総計454mgのものながら黒褐色(透明度80センチ)、エグ甘味、微硫黄臭ありと観察した。



つるつるもやや強しの良い湯であった。古い施設で昔のままであった。大きな内湯1つで片側の壁から源泉を掛け流しにしていた。



8     ひばの湯温泉 ぽぷら  200円   85

新築の木造の温泉施設、小屋裏の高い建物で内湯のみであるが、浴室は総木造で浴槽も木の浴槽である。



45.8度のアルカリ性単純温泉で総計538mg PH8.7の源泉である。薄褐色透明、エグ味、香ばしい香りであった。



つるつるの良い湯で単純泉でもこの地域の湯はレベルが高い。掛け流しで使われている。



9     長崎温泉 210円 (再訪)   80

木造の古い銭湯。大きな建築である。内湯のみで2つの浴槽がある。44.4度のアルカリ性単純温泉が掛け流しで使われている。



色が美しい、紅茶色透明、エグ味、芳香あり、である。つるつるの感触もある。



総計470mg PH8.6である。匂いと色が印象的な温泉であった。



10    東北温泉 (再訪) 85

東北温泉は新築のビルになっていた。大きなセンター系である。しかし入浴料はやすく昔ながらの経営である。



47.5度の弱アルカリ性単純温泉でPH8.4である。毎分400リットルの湧出量で温泉は豊富である。内湯4浴槽、露天風呂1浴槽があり掛け流しで利用されている。



総計591.7mgで有機物の含有量は記入されていないが黒褐色、透明度50センチくらいでCOD 50mgほどであろうと推測した。



黒さは大田区の黒湯にはぜんぜん匹敵していない、しかし日本一の黒い温泉と書かれていた。しかし湯の感触は良くつるつるがやや強めである。エグ味、少硫黄臭ありと観察した。

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2012/07/16 中部 関東 
渋温泉と養老温泉 

1角間温泉 越後屋

角間温泉は長野県に2ヵ所あり、一つは上田に近い山際で、褐色の炭酸泉が湧出している。もう一つは渋、湯田中温泉郷の中にあり、志賀高原に続く渓流の右側の山の中腹にある。



立派な造りで野沢温泉の大湯を小さくしたような繊細な造りの共同湯の大湯を中心として越後屋、ようだ屋、高島屋、和泉屋などが小さな温泉街を形成している。



風情の浴槽温泉地でどの宿も木造で温泉地全体で文化財に指定したいような温泉である。大湯の前にようだ屋と越後屋があり木造3階建ての古い造りで貴重な建築である。



桁や垂木の出た建築で細かい装飾のある外観である。玄関を入ると大きな木の階段と、装飾の凝ったガラス戸で仕切られた空間である。浴槽はモザイクタイルの造りの浴室が2つと木の浴槽が1つの3箇所でどこも適当に貸切り使用できる。



73.2度の弱食塩泉で総計1542mgである。自噴掛け流しで動力を使っていないのが良い。透明、少エグ味、無臭の奇麗な湯であった。



2渋温泉 臨仙閣

渋温泉で立派な宿といえば金具屋や旧本陣のつばた屋や大湯前の湯本屋などがあるが、以前は御簾を掛け下げた立派な建築の臨仙閣も代表であった。



しかし臨仙閣は廃業し、あまりにも立派な建築のみが残った。ここに入らなかったのを惜しんでいたが、この度渋温泉で温泉音楽祭りを行い、その会場に臨仙閣が選ばれ、関係者は泊まれると聞いて喜んで参加した。40分ほどの講演会である。



しかしここの離れの浴槽にも入れるすばらしい機会であった。各部屋も見学できて3階の角部屋などは立派な格天井で素晴らしい建築であった。



廊下は城郭風の白壁造りで凝っている。浴室は母屋の隣に立派な浴室棟が建っており、野沢温泉のさか屋のような湯屋造りの浴室であった。天井の高い浴室に太い柱である。岩の露出した岩風呂浴槽があった。

 

湯は63.4度のNaCa-Cl.SO4で総計1083mgとほとんど単純泉に近いものであった。しかし湯の個性はしっかりと分かり透明、少薬味、香ばしい香りあり。と記録した。



3渋温泉 大湯

渋温泉の9ヶ所の共同湯のうち個性的な湯で記憶に強いのが大湯である。久しぶりに訪問してみた。金具屋の前にある大湯は半地下のような造りで、木枠の浴槽が1つである。中で2つに板で仕切っている。



59.6度のNaCa-SO4,Clで総計1263mgであるが鉄分を4.2mg含有し金気臭と薄褐色になっている。PHも4.5で弱酸性である。



この湯は熟成すると赤くなるが新鮮なときは薄緑白濁で渋味があり、金気臭であった。まさに渋温泉の名前の通り味覚が渋い。過去に入り比べたときにはここと金具屋の鎌倉風呂と浪漫風呂の3ヶ所が特に渋いと思った。

 

 

1      養老温泉 滝見苑

養老温泉は千葉の山中にある温泉で、過去にホテル岩風呂で入浴したが、このたび廃業し少し離れた滝見苑に入浴した。しかしここの湯はハズレで総計588mgの規定泉で透明、無味、無臭、循環であった。



メタ珪酸の63.7mgと重曹での規定で養老温泉特有のすべすべした黒湯でなく、失敗であった。内湯と、2つの露天風呂があった。



2      養老温泉 喜代元

ホテル岩風呂の前にある、老舗旅館と思われるのがこの喜代元である。なんと黒湯が敷地の道路側に自噴していて触れることができた。湯は薄褐色でたまご味があり硫黄分を含有していることが分かった。



つるつるする良い源泉で素晴らしい。浴室は内湯が1つだけで循環が残念であったが黒湯であり触感もつるつるした良い湯である。



総計2710mgの重曹食塩泉で黒褐色(40センチ)塩エグ味、少わら臭のつるつるした湯であった。とろろ芋と鮎の塩焼きとうなぎの蒲焼の付いた食事をした。

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