1東根温泉共同湯 いしの湯
山形空港着発で山形県北部の温泉巡りをした。ほとんどが再訪であるが、ずいぶん久しぶりの温泉もあるので記憶が薄くなり、新規温泉のような気持ちのところもあった。その一つに東根温泉がある。どこに入浴したか記憶がなくなっているほどに昔の訪問である。
4ヶ所ほどの共同湯があるがこのたびは鄙びた民家のような外観のいしの湯に入浴した。67.9度の芒硝食塩泉(Na-Cl,SO4)で蒸発残留物1028mgの単純泉に近いものである。
しかし湯の存在感はある。薄い褐色の色で、エグ味があり、微硫黄臭と微油臭があった。小さな浴槽に掛け流しされており熱い湯であった。
2冨本温泉
山形は11月というのに雪が積もり冬景色であった。この冨本温泉は山沿いの奥にあり、除雪していなければは入れないが、なんとか1車線のみ細く除雪してあった。小さな鄙びた旅館の1軒宿である。
浴槽が風情ある。楕円形のタイル浴槽が2連になっており、一つは源泉掛け流し、一つは加熱掛け流しであった。脱衣場は別れているが浴室は混浴である。共同湯の湯小屋のような天井の高い空間であった。
29.7度のアルカリ性単純温泉でPH9.7と高いアルカリ性である。そしてCO3 23.6mg含有しておりつるつるの湯になっていた。透明、少甘味、無臭であるがつるつるで存在感はある。昔に訪問したままに残っていた。
3銀山温泉 共同湯
雪景色の銀山温泉に行った。風情のある夜景になっており、金曜日の夕方とあって多くの客が雪の中を歩いて三脚で写真を撮影していた。私も木造3階の古い建築が並ぶ温泉街の写真を撮った。
小関館に入浴しようとしたが営業されておらず、古びた風情の建築と浴室が使われておらず残念であった。このまま廃業してしまうかのようである。改築された藤屋に入浴しようとお願いしたら貸切風呂のみの施設で、現在満室であると断られた。しかし建築家隈研吾氏の建築は和風ながらシンプルで1階が敷地のほとんどがエントランスロビーであったのには驚いた。狭い敷地で1階すべてをロビーにしてしまうのには大胆な設計である。
それで隣の共同湯に入浴した。59.1度の含硫黄芒硝食塩泉(S―Na―Cl,SO4)でHS3.3mg H2S 3.8mgの含有量である。透明、弱塩味+たまご味、硫黄臭の良い湯が浴槽に掛け流しになっていた。御影石の縁にタイルの浴槽である。白濁するときもあるが今回はしておらずきれいな湯であった。
4赤倉温泉 三の丞
赤倉温泉の三の丞に久しぶりに行った。白い天然岩の刳り貫き浴槽が美しい、綺麗な芒硝石膏泉で大きな混浴の浴室の中央部に熱い湯が湧いている。山側は天然の岩が露出している大きな空間である。
そして左右の刳り貫き浴槽に源泉が流れているが熱すぎるので一部加水している浴槽もある。天然岩は白い岩で、波紋のような模様を描き美しい底になっている。
透明、少苦味、無臭の湯が掛け流しである。国内でも屈指の素晴らしい浴室であろう。宿のエントランスも古い茅葺きの民家のようで風情がある。洗練された宿になってきた。
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