1肘折温泉 葉山館
肘折温泉は雪が深く11月とは思えない。石抱温泉に訪問しようとしたが積雪で行けなかった。温泉街の中の共同湯は3箇所ほど入浴済なので、今回は一番上流の葉山館に入浴した。
大正2年築の古い建築で重厚な瓦屋根の立派な外観である。玄関から地下に下ってゆくと浴室がある。73.5度の重曹食塩泉で炭酸を252mg含有している。
薄い赤褐色の良い湯で、エグ味と少炭酸味も感じられる。金気臭であった。掛け流しで利用されており好感した。床は薄い析出物で茶色に染まり風格が出ている。肘折の中でも個性的な源泉であった。
2黄金温泉 朝日館
黄金温泉の3軒の宿のうち小さな朝日館に入浴した。古い民家のような宿で浴室は1ヶ所だけの混浴である。59.4度の重曹食塩泉が湧出している。
赤褐色に濁り鉄鉱泉のような色である。炭酸味がして、少金気臭であった。総計3850mgの温泉で炭酸は57.5mgであるがよく残っており、味覚と体感に炭酸が感じられる。体感清涼感があった。
3長沼温泉 ぽっぽの湯
長沼温泉が改築されて始めて訪問した。ぽっぽの湯と言い、木造平屋の洋館のような造りの建築である。湯は32.2度の単純泉と70.4度の強食塩泉の2本が使われている。
強食塩泉は蒸発残留物25590mgの濃厚な温泉である。こちらは特に匂いと味覚が個性的である。
色も緑色透明である。味覚は強い塩味の中に油の刺激的な味があり摩訶不思議な味となっている。匂いは臭素と油臭が混合した特有の刺激臭がする。以前の古い共同湯では表面に油分が浮いていた。今回はそれはなかったが、強い個性は健在で良かった。
単純泉は薄褐色、無味、無臭で個性は少ない。露天風呂には強食塩泉の源泉掛け流し浴槽があり素晴らしい温泉であった。入浴後に身体に油と薬の混ざったような匂いが残り、強力な個性の湯である。
4やまぶし温泉 ゆぽか
大きなガラス張りの温泉センター。カルシウムの多い土類食塩泉(NaCa-Cl)の71.1度が湧出している。総計13910mgながらカルシウムの苦味で総量より塩辛く感じる。
加水掛け流しで浴槽内で循環している。透明、塩苦味、無臭と記録した。
5櫛引温泉 ゆータウン
赤い湯が掛け流しで利用されている温泉センター52.6度の源泉と59.6度の源泉の2枚の分析表が掲示されているが、52.6度のほうが鉄分を5.4mg含有し赤い湯になっている。
1階と2階に浴槽があるが1階が源泉掛け流しで2階は除鉄循環である。1階のほうが格段に良い。赤褐色濁り(15センチ)塩甘味、金気臭であった。
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