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2011/12/21 東北 
山形の名湯、ゆーチェリーと舟唄温泉 

1大井沢温泉 湯ったり館  

月山を高速道路のような良い道で越えると寒河江川の沢に下ってくる。月山湖より朝日連峰のほうに遡ると大井沢の集落がある。この先は黒鴨温泉まで林道が続いているがこの雪では行けない。この奥の古寺鉱泉は雪で閉鎖であった。

 

 





 

大井沢に温泉が出来てから行ってないのでこのたび訪問した。簡素な木造の日帰り温泉で内湯だけの施設である。湯は38.2度の溶存12130mgの芒硝食塩泉で濃いものである。しかし加温、循環、殺菌で残念であった。

 

透明、塩味、無臭の個性の少ない湯になっていた。男湯は木の浴槽で気持ちが良いが源泉掛け流しにして欲しい温泉である。よわいつるつるがあった。

 

2寒河江花咲か温泉 ゆーチェリー  

寒河江に素晴らしい温泉が湧出した。硫黄を含む食塩泉で私の好きな舟唄温泉に似ている泉質である。新しい温泉センターながら掛け流しで利用されており高い評価とした。

 

この源泉は花咲か温泉と命名されている。このほかに新寒河江源泉も使われておりこちらはモール系の単純泉ながら芳香と紅茶色の源泉で市民浴場でも使われている。

 

この源泉のほかに新たに掘削した源泉は花咲か源泉でこれが素晴らしい。59.4度の強食塩泉で総計23910mgである。HS2.1mg H2S1.9mg含有し、新鮮なので匂いと味覚に強い食塩泉ながら硫黄分の感触が良く残っている。

 

成分の骨格は土類食塩泉(NaCa-Cl)で苦味を持った強い塩味である。しかし硫黄のために薄く白濁し、湯からは濃厚な硫黄臭が漂っている。この少ない硫黄含有量にしては匂いがかなり多く新鮮さがわかった。

 

この薄白濁した花咲か源泉と紅茶色の新寒河江源泉が内湯に並んでおり、2色の温泉を楽しむことができる。新寒河江源泉も総計855mgの単純泉で50.7度と立派なものである。モール臭とも言える鉱物的な芳香があり赤褐色で存在感がある良い湯である。しかし花咲か源泉の素晴らしさに圧倒された温泉であった。

 



 

3舟唄温泉 柏陵荘  

舟唄温泉は変っていた。1年以上前に、源泉が温度低下をして成分も薄くなったと電話で私に相談があったのだが、その時は配管の亀裂による差し水があるのではないかと推測し、調査をする必要があると答えておいた。しかしその後どのようになったかは知らなかった。

 

この度訪問すると06年の12月に新源泉を掘削して以前の源泉に代わって使われていた。成分的には強力で、60.6度の含硫黄土類強食塩泉で総計18200mgのものであった。

 

硫化水素イオン(HS)9.6mg 遊離硫化水素(H2S)10.9mgと総硫黄20mg近くの本格的な硫黄分である。カルシウムも多く塩苦味も以前の源泉に似ている。

 

しかし鉄分がなくなり黒く無くなってしまった。今回は薄緑色透明、強い塩苦味+たまご味、硫黄臭であった。この源泉は緑白濁から白濁するそうで、今回は新鮮で透明に近かった。

 

4べに花温泉 ひなの湯   

山形空港から帰る最後に、べに花温泉に行った。大きな温泉センターで入浴料も250円と安い。山形県は全体に入浴料が安く、温泉センターでも300円が相場である。

 

湯は51.1度の食塩泉で総計2288mgの薄いものである。しかし湯の個性ははっきりとわかった。深緑色、少塩味、無臭である。源泉掛け流し浴槽があり高温湯となっている。

 

50度強の湯を掛け流しにしているので熱いのは当然である。薄いながら色と味覚に個性が現れている温泉で掛け流し浴槽もあるので良かった。

 

 

 

 

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