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2012/03/07 北海道 
北海道の極上名湯4か所

1小金湯温泉 まつの湯  オーバーフロー循環だが硫黄臭があり良い。 75

小金湯温泉は古い記憶で鄙びた浴槽に入浴した記憶があるが。この度再訪してみると、湯元小金湯もまつの湯も新築になっていた。20年近く行っていなかったことになる。

 

この温泉は硫黄臭のする温泉で今回は湯元小金湯に入浴しようとしたが循環と聞いたので、オーバーフロー循環のまつの湯のほうが少し良いかなあと思いまつの湯の方に入浴した。

 

29度の単純硫黄泉で硫化水素イオン(HS)が2.1mg、チオ硫酸イオン(S2O3) 1.0mgで規定になっている。H2Sは0.1mgである。しかしこれだけ少量のHSながら良く残っており、薄白濁した湯で硫黄臭のする良い温泉であった。内湯が2つの浴槽、露天風呂が一つあるが露天風呂は薄く硫黄分の個性はほとんど残っていなかった。しかし内湯は色と匂い、味覚にもはっきりと硫黄分が残っていた。オーバーフロー循環殺菌ながら薄白濁、たまご味、焦げ硫黄臭ありと観察した。

 

2豊平峡温泉  析出物が凄い 90

木造2階建ての外壁に丸太を並べて貼り付けたアイヌ風の建築の小さな温泉施設、しかし湯が素晴らしく感動的である。52度の食塩重曹泉で総計2613mgの源泉は豊富に湧出し、毎分450リットルの湧出量を誇っている。内湯に3浴槽、大きな露天風呂ともに豊富な掛け流しである。

 

特に凄いのが、内湯の床に析出したうろこ状の析出物である。でわの湯や矢立温泉よりも多く厚く析出しており、足が痛いほどである。遊離炭酸を400.7mg含有し炭酸カルシウムが多量に付いていた。

 

それに比べ大きな庭園露天風呂には石が茶色に変わるくらいの少量の析出物しかない。内湯の床に掛け流される量が多いのであろう。凄い析出物である。生き物のようなうろこの連続で美しい波紋になっていた。

 

露天風呂はたいへん大きい長く造られ30m近くの大きさになっていた。大きな岩組の庭園風露天風呂である。湯は微褐色に濁り、エグ味強く、炭酸味もある。少金気臭で存在感のある湯で良い。

 

源泉からタンクを経由することなく直接掛け流しにしていることを大きく謳っており、新鮮な湯であった。52度という高温ながら炭酸分を残し、味覚に残っているのが素晴らしい。

 

 

3ニセコ昆布温泉 ニセコグランドホテル 湯量豊富で素晴らしい 85

ニセコ昆布温泉は鯉川温泉で入浴したのみで、この度グランドホテルに入浴した。洋風のホテルで分析表の掲示はなく、探してもらったが無かった。68.8度の重曹食塩泉であることだけわかる。

 

茶色に濁った湯で内湯に2つの浴槽。大きな混浴露天風呂が一つある。湯量豊富で露天風呂では次の浴槽に流れるところは小川のようになって流れている。シンプルな内湯はやや大きめな浴槽と高温湯と書かれた小さめな浴槽の2つがありともに豪快に掛け流されている。

 

上の高温浴槽から3段の滝のように湯が流れていた。茶褐色濁り、エグ渋味、湯口香ばしい金気臭と観察した。露天風呂は源泉が熱いので少量加水しているが凄い広さである。大きく3つの浴槽になっており緑白濁、エグ渋味、湯口香ばしい金気臭である。濁り湯の掛け流しで大露天風呂が印象的な温泉であった。

 





4ニセコ薬師温泉   足元湧出の良い温泉は変らず 95

森の中に赤いトタン屋根の薬師温泉は以前と変わらずに営業されていた。ここは5回目である。内湯の濁り湯浴槽、透明浴槽、露天風呂の3ヶ所とも足元自噴温泉で温度もややヌル目ながら適温である。露天風呂はヌル湯である。

 

濁り湯の分析表では36.3度の重曹食塩泉で総計2613mgで遊離炭酸(CO2)507.5mgである。鉄分はFe2+3で0.6+3.1mgである。このため赤く濁るのであろう。茶褐色に濁り(25センチ)炭酸渋味。少炭酸臭、である。

 

底は大きな石がごろごろしており足元がやや悪い。全体から湧出しているのか湯の出口の穴からは多めに流れさっている。一部気泡が立ち昇っている部分もあり法師温泉のようである。

 

透明湯は37度の重曹食塩泉で総計2702mgである。遊離炭酸(CO2)628.9mgと多く透明な湯である。鉄分はFe2+3 2.7+1.1mgと濁り湯よりも多いがFe2が多いのと湯量の多さで新鮮なために透明なのであろう。底が透けて見え大きな石が平滑に埋まっている。その周囲から湧出しているのであろう。湯は片側の縁より溢れ出てざばざばと湯量豊富である。以前は男女別の仕切りは湯の上だけであったが今回は底まで仕切ってあった。

 

濁り湯も透明湯もともに体感清涼感があり、37度という温度であるがより高温に感じられヌルイとは思わなかった。露天風呂はすこし上流の林の中にあり、緑色の湯が流れていた。重曹泉特有の藻のような析出物が浮いていてやや清掃が足りないと感じた。



しかし自然のままの野湯だと思えば充分である。この温泉は全国でも数少ない足元湧出源泉でしかも3つあるという貴重な温泉であり、また泉質もすばらしく高い評価としたい。

 

 

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