1ザ、プリンス パークタワー温泉 70
都内の東京タワー近くに昔から東京プリンスホテルがあるが、その並びに超高層のザ・プリンスパークタワーがオープンした。芝の増上寺の隣で都心にもこんなに緑があったのかと驚く良い敷地である。
ここに温泉が掘削され会員制のスパ・フィットネスが造られた。100万円の会員料と年会費50万円のコースと300万円の会員料と37万の年会費のコースがあるが、近隣の裕福な人に限られるだろう。その温泉には会員とビジターが入浴できるが8400円の利用料である。
しかしザ・プリンス、パークタワーに宿泊した人は2000円で入浴できる。都心にありながら秘湯の一つである。しかし宿泊は安いプランがあり、泊まれば2000円で入浴できるのである。ジムやプールマッサージルームなども併設されている施設で、温泉は内湯が一つである。大きな内湯浴槽があるだけの簡素なものであった。白い壁の浴室でハイサイドライトのある空間であった。外の景色は見えない。
温泉は1600メートルの掘削で34.3度の強食塩泉が湧出している。加温、循環、殺菌ながら少量のオーバーフローを採っている使い方であった。湯口は源泉で浴槽内で循環、加熱をしていると思われる。湯は総計19460mgの食塩泉で紅茶色透明、塩味、少アンモニア臭と殺菌臭が混ざったものであった。色が美しく、泉質は平和島クアハウスに似たものである。特記成分はアンモニウムイオン(NH4)の102mg や臭素イオン(Br)の60.6mgであった。
2戸田温泉 七福の湯 75
東京に接した戸田市にある温泉センター。2階建てで広い敷地に前面に駐車場のある一般的な温泉センターである。和風のエントランスで竹が植わっており雰囲気を出している。湯は39.4度の食塩泉で毎分423リットルもの湧出量がある。総計7031mgで等張性の温泉である。
温泉は内湯にあつ湯、ぬる湯の浴槽があり、露天風呂に掛け流し風呂とそこから流れる下の湯がある。温泉のつぼ湯もある。掛け流し風呂以外は加温、循環である。掛け流し浴槽は良い。赤褐色紅茶色で塩甘味、アンモニア臭素臭がある。源泉の殺菌が残念である。
3むさしの温泉 彩ゆ記 85
所沢の郊外にある温泉センター。新座の野比止温泉の近くである。新築の現代建築でシャープな外観である。内装も暗くフットライトを使った演出で雰囲気はバーのようである。温泉は露天風呂で使われており和と命名された浴槽はヌル湯で循環なしである。
掛け流し浴槽は極と命名され加温のみである。内湯は白湯で露天風呂が温泉である。熱(あつ湯)独(木湯)夢(寝湯)も温泉であるが循環、殺菌である。極の掛け流し浴槽はよかった。つるつるの感触で泡付きもあり殺菌、循環はなしである。和(ぬる湯)に流れ込んでいる。
薄褐色透明、少エグ味、少硫黄臭があった。1200メートルの掘削で31.6度のアルカリ性単純泉が毎分300リットル湧出している。総計591mgである。硫黄臭もあり泡付きとあいまって良い温泉であった。
4宮沢湖温泉 喜楽里 90
飯能の郊外にある日帰り温泉センター。宮沢湖を眺められる高台にあり景観は良い温泉である。黒い柱の和風民芸調の造りである。温泉は1500メートル掘削のアルカリ性単純泉で毎分67リットルという少量の湧出である。そのため露天風呂のみに温泉が利用されている。
この湯が良かった。色が変り種で灰色の泥湯のようだ、源泉掛け流し風呂とそこから流れる展望風呂があった。浴槽の造りがよく考えられており、深く胸のあたりの深さである。そのため周囲の景観を塀で隠すことなく見せている、眼下に宮沢湖の湖面が見え、奥に秩父の山並みが見える。美しい景観が塀で隠すことなく見えている。
浴槽のオーバーフローは湖側の縁より流れ出ており湯と景色の隔てが無い。湯の上に景色が見える趣向である。湯はアルカリ性単純泉の32.4度で加熱掛け流しである。総計825mgと少ないが色と匂い、つるつる感で存在感は大きい。重曹系でCO3が63.4mg含有量されており、つるつるやや強めの良い感触であった。
源泉掛け流し風呂では泥色(透明度5センチ)、土の味、香ばしい香りであった。その下の展望風呂では少し茶色になった泥色(グレー)で、エグ味+少渋味、殺菌臭であった。湧出直後のノッチタンクで入浴しているような新鮮さがあり、濾過していない泥色の湯は感動的であった。湧出量が少なくても良い使い方で温泉はこれほどの存在感を示すのである。素晴らしい温泉であった。
5蔵の湯温泉 鶴ヶ島店 70
蔵の湯は東松山店と鶴ヶ島店で温泉を利用している。黒と白の蔵造りの建築である。36.1度の土類弱食塩泉(NaCa-Cl)で総計2359mgのものである。
看板の表示ではつぼ湯が掛け流しということだったが循環で露天洞窟風呂も循環であった。内湯に源泉浴槽がありヌル湯になっている。ここは加温、殺菌ながら掛け流しであった。湯の個性は少なく透明、弱塩エグ味、無臭のものであった。
6おがわ温泉 花和楽の湯 65
小川町にある日帰り温泉施設、和風の板壁の建築が並んで建っており風情は良い。古い民家の造りで、瓦屋根が美しい施設である。湯はアルカリ性単純泉で毎分100リットルの湧出量である。総計188mgの極めて清澄なものである。
PHが10.1と高い。特記成分はOHイオンの1.7mgとHSイオンの1.0mgである。透明、甘味、殺菌臭の湯で掛け流しはなく循環ばかりであった。源泉を流している湯口は微硫黄臭がした。CO3が35.6mgと多く42.5%にもなるがPHが高いため貼り付くようなツルツル感でとろみは無かった。
露天風呂は白金の湯と称され3ヵ所に信長、秀吉、家康の湯と名づけられている。内湯は金の湯である。小さくても良いので掛け流し浴槽を造ると良いと思われた。入浴料も1350円とやや高価で温泉の良い使い方を期待したい。
7行田湯本温泉 茂美の湯 75
行田の郊外にある大きなホテル付属の温泉施設。行田は古代蓮物語温泉にも行ったが掛け流し浴槽のヌル湯があって良かった。この茂美の湯は毎分660リットルと大量の湧出量を誇り、内湯、露天風呂2ヵ所ともに掛け流しを謳っている。
ビルの奥に平屋の浴室棟がある。41.4度の食塩重曹泉(Na-HCO3、Cl)で総計1310mgである。湯量が多く内湯と露天風呂の桧風呂、大きな古代蓮の湯、3連のつぼ風呂などすべて掛け流しであった。
浴槽の縁からどんどん湯が溢れ掛け流しは一目でわかる。薄褐色透明、少エグ味、湯口香ばしい香りがあった。しかし直感であるが、新鮮味が感じられず不思議であった。
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