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2012/07/16 中部 関東 
渋温泉と養老温泉 

1角間温泉 越後屋

角間温泉は長野県に2ヵ所あり、一つは上田に近い山際で、褐色の炭酸泉が湧出している。もう一つは渋、湯田中温泉郷の中にあり、志賀高原に続く渓流の右側の山の中腹にある。



立派な造りで野沢温泉の大湯を小さくしたような繊細な造りの共同湯の大湯を中心として越後屋、ようだ屋、高島屋、和泉屋などが小さな温泉街を形成している。



風情の浴槽温泉地でどの宿も木造で温泉地全体で文化財に指定したいような温泉である。大湯の前にようだ屋と越後屋があり木造3階建ての古い造りで貴重な建築である。



桁や垂木の出た建築で細かい装飾のある外観である。玄関を入ると大きな木の階段と、装飾の凝ったガラス戸で仕切られた空間である。浴槽はモザイクタイルの造りの浴室が2つと木の浴槽が1つの3箇所でどこも適当に貸切り使用できる。



73.2度の弱食塩泉で総計1542mgである。自噴掛け流しで動力を使っていないのが良い。透明、少エグ味、無臭の奇麗な湯であった。



2渋温泉 臨仙閣

渋温泉で立派な宿といえば金具屋や旧本陣のつばた屋や大湯前の湯本屋などがあるが、以前は御簾を掛け下げた立派な建築の臨仙閣も代表であった。



しかし臨仙閣は廃業し、あまりにも立派な建築のみが残った。ここに入らなかったのを惜しんでいたが、この度渋温泉で温泉音楽祭りを行い、その会場に臨仙閣が選ばれ、関係者は泊まれると聞いて喜んで参加した。40分ほどの講演会である。



しかしここの離れの浴槽にも入れるすばらしい機会であった。各部屋も見学できて3階の角部屋などは立派な格天井で素晴らしい建築であった。



廊下は城郭風の白壁造りで凝っている。浴室は母屋の隣に立派な浴室棟が建っており、野沢温泉のさか屋のような湯屋造りの浴室であった。天井の高い浴室に太い柱である。岩の露出した岩風呂浴槽があった。

 

湯は63.4度のNaCa-Cl.SO4で総計1083mgとほとんど単純泉に近いものであった。しかし湯の個性はしっかりと分かり透明、少薬味、香ばしい香りあり。と記録した。



3渋温泉 大湯

渋温泉の9ヶ所の共同湯のうち個性的な湯で記憶に強いのが大湯である。久しぶりに訪問してみた。金具屋の前にある大湯は半地下のような造りで、木枠の浴槽が1つである。中で2つに板で仕切っている。



59.6度のNaCa-SO4,Clで総計1263mgであるが鉄分を4.2mg含有し金気臭と薄褐色になっている。PHも4.5で弱酸性である。



この湯は熟成すると赤くなるが新鮮なときは薄緑白濁で渋味があり、金気臭であった。まさに渋温泉の名前の通り味覚が渋い。過去に入り比べたときにはここと金具屋の鎌倉風呂と浪漫風呂の3ヶ所が特に渋いと思った。

 

 

1      養老温泉 滝見苑

養老温泉は千葉の山中にある温泉で、過去にホテル岩風呂で入浴したが、このたび廃業し少し離れた滝見苑に入浴した。しかしここの湯はハズレで総計588mgの規定泉で透明、無味、無臭、循環であった。



メタ珪酸の63.7mgと重曹での規定で養老温泉特有のすべすべした黒湯でなく、失敗であった。内湯と、2つの露天風呂があった。



2      養老温泉 喜代元

ホテル岩風呂の前にある、老舗旅館と思われるのがこの喜代元である。なんと黒湯が敷地の道路側に自噴していて触れることができた。湯は薄褐色でたまご味があり硫黄分を含有していることが分かった。



つるつるする良い源泉で素晴らしい。浴室は内湯が1つだけで循環が残念であったが黒湯であり触感もつるつるした良い湯である。



総計2710mgの重曹食塩泉で黒褐色(40センチ)塩エグ味、少わら臭のつるつるした湯であった。とろろ芋と鮎の塩焼きとうなぎの蒲焼の付いた食事をした。

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