1 鷲倉温泉 (再訪) 80
裏が噴気地帯、男女とも内湯、大掛け流し H2S 9.3
単純硫黄泉 離れの岩根の湯は酸性明礬緑礬泉 43.4度
透明、渋酸味、微金気臭
国道沿いの土湯峠温泉郷で峠に一番近いところにある温泉。裏山がガレ場になっており、噴気が立ち昇っている。新築の和風宿になっており、以前訪問時より改築されていた。内湯は細長い浴槽で白濁した湯が掛け流しにされていた。石造りの小さな露天風呂も付いておりこちらも弱く掛け流しになっている。弱硫黄泉である。別に貸切の露天風呂があり、山側に面していて、噴気の源泉地帯が眺められる。四角い木製の浴槽で浴槽の縁から掛け流しの温泉が流れ良い風情である。こちらに入浴した。71.2度の単純硫黄泉で総計213mgの清澄なものであるが、硫化水素(H2S)を9.3mg含有し白濁した存在感のある湯になっていた。白濁、たまご味、湯口硫黄臭であった。この温泉には酸性含鉄明礬泉もある。以前は半地下のような浴室であったが、今回は別棟に木造の瀟洒な共同湯のような造りの棟が建っており、そちらが明礬泉である。岩根の湯と命名されていて、大きく書かれていた。小さな脱衣場に露天風呂の付いた簡素なもので、透明、弱酸味、微金気臭の湯が入れられていた。43.4度の酸性含鉄明礬泉(H、Fe-Al―SO4)で水素イオンを2.0mg含有されており、PH2.74になっている。適度に掛け流しにされている。総計1032mgでほぼ純な緑礬明礬泉である。浴槽は金属分で真っ赤に染まっている。湯は透明であるが鉄分の析出物が微量にあるのであろう。個性的な源泉であった。
2 新野地温泉 相模屋 (再訪) 80
平成元年に新築 古い木造のときに行った時が最初
浴槽部分は変わっていない。 造成泉 H2S 17.4 PH 6.3
土湯峠温泉郷で鷲倉温泉の下にある温泉。以前訪問した時は古い木造であったが平成になって新築された。しかし内湯と露天風呂は昔のままの古い木造で、共同湯のような簡素な造りだ。外観は茶色に煮絞めたような色に染まっている小さな小屋で、柱や壁が湾曲し古さを物語っていた。露天風呂は木の歩道が造られており手摺も木で雰囲気がある。すぐ横に噴気が出ている。木の枝をたくさん立て掛けて目隠しにした露天風呂は野趣に富んでいる。白濁した硫黄泉で箱根大涌谷などと同じ造成泉である。しかし湯の表現は硫黄分が良く出ており、白濁、少たまご味+酸味、硫黄臭であった。PH6.3で硫化水素(H2S)は17.4mgである。
3 野地温泉 野地温泉ホテル 80
造成泉 千寿の湯が造りが良い、鬼面の湯は昔のまま
すべて同じ源泉 H2S 18.3 白濁、硫黄甘苦味、硫黄臭あり
野地温泉は上の新野地温泉と同じく噴気造成泉であるが同じく白濁した存在感のある硫黄泉である。44.1度の単純硫黄泉でPH 5.8 総計80.5mgの造成泉特有の成分の薄さである。しかし硫化水素(H2S)を18.3mg含有し白濁した湯になっている。味覚も硫黄苦甘味がある。そして特有の硫黄臭である。内湯の圧巻は千寿の湯で改築されていたが天井の高い立派な木造で3連の浴槽の奥側に源泉を入れ、中央、手前と湯が流れる方式で湯口は熱め、中央は適温、手前がヌル湯になっている。やや黄白濁するほどの白濁の濃さで硫黄分が良く発揮されている。露天風呂は鬼面の湯で以前から変わっていなかった。床が白く染まり硫黄華の析出物が付いている。ほかに御影石の内湯もある。綺麗な宿になっているが、廊下に昭和26年頃の古い宿の写真が掲示されており、鄙びた湯治場のようで風情があった。
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